第26回 言語聴覚士国家試験 第105問
病理学第26回
発熱の原因疾患でないのはどれか。
- 1.白血病
- 2.肺結核
- 3.気管支喘息 ✓
- 4.亜急性甲状腺炎
- 5.全身性エリテマトーデス
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 気管支喘息
気管支喘息は気道の慢性炎症性疾患ですが、疾患そのものが発熱を直接的な症状として引き起こさない。発作時に高熱が出ることはなく、もし発熱を伴う場合は気道感染などの合併症を示唆しています。一方、1〜2・4〜5番は疾患の本質的な特徴として発熱を伴います。
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【各選択肢の解説】
1. 白血病
✅ 正しい。白血病は造血器悪性腫瘍であり、異常増殖した白血球が産生するサイトカイン(TNF-αなど)やエンドトキシン放出により発熱を来します。発熱は白血病の初発症状の一つです。
2. 肺結核
✅ 正しい。結核菌による慢性感染症で、感染が進行するに伴い、病原体の増殖と生体の免疫応答により発熱が生じます。夕方以降の弛張熱(リモタイプ)が特徴的です。
3. 気管支喘息
❌ 誤り(発熱の原因ではない)。気管支喘息は気道平滑筋の収縮と粘膜浮腫により気流制限が生じる疾患で、発熱は基本的な症状ではありません。発熱があれば気道感染の合併を疑う必要があります。
4. 亜急性甲状腺炎
✅ 正しい。ウイルス感染後に生じる甲状腺の炎症疾患で、発熱は典型的な初発症状です。発熱の他、咽頭痛・頸部痛・甲状腺腫が特徴的です。
5. 全身性エリテマトーデス(SLE)
✅ 正しい。自己免疫疾患で、免疫複合体沈着による全身の炎症反応により発熱が生じます。発熱は初発症状として最も頻繁に見られます。
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【試験対策ポイント】
発熱を伴う疾患 vs 伴わない疾患の区別
| 分類 | 特徴 | 該当疾患 |
|---|---|---|
| 感染症 | 病原体排除のための発熱 | 肺結核 |
| 悪性腫瘍 | サイトカイン産生による発熱 | 白血病 |
| 自己免疫疾患 | 炎症反応による発熱 | SLE、亜急性甲状腺炎 |
| 気道疾患(非感染) | 発熱なし(感染合併時のみ) | 気管支喘息 |
**鑑別のコツ:「疾患そのものが発熱の機序を持つか」という視点で考える**
- 気管支喘息は気流制限が主体で、炎症性サイトカインの産生や病原体増殖が基本的メカニズムにない
- 症状として「咳嗽・喘鳴・呼吸困難」であり、発熱はアラーム症状として機能しない