STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第22回 言語聴覚士国家試験 第103問

生理学第22回
レム睡眠で誤っているのはどれか。
  1. 1.夢を見る。
  2. 2.急速眼球運動を伴う。
  3. 3.骨格筋は弛緩する。
  4. 4.大脳皮質は活発に活動している。
  5. 5.加齢に伴って増加する。 ✓

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — 加齢に伴って増加する。 レム睡眠の割合は加齢に伴って「減少」します。新生児ではレム睡眠が全睡眠の約50%を占めますが、加齢とともに減少し、高齢者では全睡眠の約15~20%程度となります。一方、1~4は全てレム睡眠の特徴であり、誤りではありません。 --- 【各選択肢の解説】 1. 夢を見る。 ✅ 正しい。レム睡眠時に見る鮮明な夢が「REM睡眠の夢」として知られています。ノンレム睡眠でも夢を見ることがありますが、レム睡眠時の夢がより記憶に残りやすいという特徴があります。 2. 急速眼球運動を伴う。 ✅ 正しい。レム睡眠(Rapid Eye Movement sleep)の定義そのものが「急速眼球運動」です。閉じた眼瞼の下で眼球が急速に左右に動く特徴的な現象が観察されます。 3. 骨格筋は弛緩する。 ✅ 正しい。レム睡眠時には脳幹(背側被蓋核など)からの抑制神経が活発化し、脊髄の運動ニューロンを抑制することで、骨格筋は著しく弛緩します。このため夢遊病は主にノンレム睡眠時に起こります。 4. 大脳皮質は活発に活動している。 ✅ 正しい。脳画像検査(PETやfMRI)によると、レム睡眠時の脳波は覚醒時に近い低振幅速波を示し、大脳皮質の代謝活動は高い状態にあります。このため「パラドキシカル睡眠」とも呼ばれます。 5. 加齢に伴って増加する。 ❌ 誤り。レム睡眠は加齢に伴って「減少」します。新生児:全睡眠の約50%→成人:約20~25%→高齢者:約15~20%が典型的な経過です。 --- 【試験対策ポイント】 睡眠段階の加齢変化(重要な減少項目) | 睡眠指標 | 新生児 | 成人 | 高齢者 | |---|---|---|---| | レム睡眠 | 約50% | 約20~25% | 約15~20% | | 深いノンレム睡眠(N3) | ほぼなし | 約10~15% | 著減(消失) | | 総睡眠時間 | 約16~18時間 | 約7~8時間 | 約6~7時間 | | 睡眠効率 | 高い | 約85~90% | 低下傾向 | レム睡眠の定義的特徴("REM"の確認) - Rapid Eye Movement:急速眼球運動(選択肢2) - 脳波:低振幅速波(覚醒様パターン) - 骨格筋:著しい弛緩・脱力(選択肢3) - 大脳皮質:活発化(選択肢4) - 夢見(選択肢1) 出題の狙い:加齢に伴う睡眠量・睡眠質の低下を理解させる問題。「増加」という明らかに不自然な選択肢を見極める力を問うています。
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