第22回 言語聴覚士国家試験 第126問
認知心理学第22回
誤っている組み合わせはどれか。
- 1.習慣的な構え ― 既知の解決法の型通りな適応
- 2.洞 察 ― 問題状況の再編成
- 3.帰納法 ― 事象の類似性に基づく推論 ✓
- 4.アルゴリズム ― 必ず解(結論)に達する推論手続き
- 5.確証バイアス ― 仮説を支持する証拠の優先的収集
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 帰納法 ― 事象の類似性に基づく推論
帰納法は「個別の事象から一般的な法則を導き出す推論」です。選択肢3は「事象の類似性に基づく」と述べていますが、これは類推推論(アナロジー)の説明です。帰納法と類推推論は異なる推論方法であり、この組み合わせは誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 習慣的な構え ― 既知の解決法の型通りな適応
✅ 正しい。習慣的な構えとは、過去の経験に基づいて一定のパターンで問題に対応する認知的枠組みです。既知の解決法を型通りに適用する傾向を指しており、説明は正確です。
2. 洞察 ― 問題状況の再編成
✅ 正しい。洞察とは、問題の要素を新たに組み直す(再編成する)ことで、突然的な解決を得る現象です。Köhlerの洞察学習の実験でも、問題要素の再構成による解決が示されています。
3. 帰納法 ― 事象の類似性に基づく推論
❌ 誤り。帰納法は「複数の個別事象から一般的な法則や結論を導く推論」(例:鳥A・B・Cが飛べるから、全ての鳥は飛べる)です。「事象の類似性に基づく」というのは類推推論(アナロジー:対象Aの属性Cを対象Bに当てはめる)の説明であり、帰納法ではありません。
4. アルゴリズム ― 必ず解(結論)に達する推論手続き
✅ 正しい。アルゴリズムは手順を踏めば確実に答えに到達する確定的な方法です。ヒューリスティクス(試行錯誤)とは異なり、アルゴリズムは必ず結論に達する推論手続きを保証します。
5. 確証バイアス ― 仮説を支持する証拠の優先的収集
✅ 正しい。確証バイアスはWason(1960)が指摘した認知的偏りで、自分の仮説・信念を支持する証拠を優先的に探し集め、矛盾する証拠を無視または軽視する傾向です。
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【試験対策ポイント】
推論の分類(重要な比較表)
| 推論形式 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| **帰納法** | 個別→一般(複数事例から法則導出) | 金属は熱すると膨張する→全金属は熱で膨張 |
| **演繹法** | 一般→個別(大前提から結論導出) | 全人類は死ぬ。ソクラテスは人類。→ソクラテスは死ぬ |
| **類推推論** | 対象AとBが類似→Aの属性をBに当てはめ | 火星と地球は似ている→火星に生命がいる可能性 |
問題解決における認知的現象
| 概念 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 習慣的な構え | 既知のパターンで問題に対応 | 正→促進 / 負→固着(固定的機能性) |
| 洞察 | 問題要素の再構成による突然的解決 | 創造的問題解決 |
| アルゴリズム | 確定的な手順で必ず解に到達 | 確実だが時間がかかる |
| ヒューリスティクス | 経験則に基づく試行錯誤的方法 | 速いが常に正解とは限らない |
認知的バイアス(確証バイアス関連)
- 確証バイアス:仮説支持証拠の優