第22回 言語聴覚士国家試験 第142問
言語学第22回
二つの形態素からなる語はどれか。
a.お好み焼き
b.物知り顔
c.遠 浅
d.高 さ
e.山
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — c,d
形態素とは「意味を持つ最小の言語単位」です。この問題は各選択肢が「いくつの形態素からなるか」を判定する問題。c「遠浅」とd「高さ」が二つの形態素で構成されています。
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【各選択肢の解説】
a. お好み焼き
❌ 誤り。3つの形態素から成る。「お(接頭辞)」+「好み(動詞「好む」の名詞化)」+「焼き(動詞「焼く」の名詞化)」。複合語ですが、形態素数は3です。
b. 物知り顔
❌ 誤り。3つの形態素から成る。「物(名詞)」+「知り(動詞「知る」の名詞化)」+「顔(名詞)」。複合名詞ですが、形態素数は3です。
c. 遠浅
✅ 正しい。2つの形態素から成る。「遠(形容詞)」+「浅(形容詞)」。二つの形容詞が結合した複合形容詞で、意味上「水が遠くまで浅い」という意味を表します。各要素が独立した形態素として機能しています。
d. 高さ
✅ 正しい。2つの形態素から成る。「高(形容詞)」+「さ(接尾辞)」。形容詞「高い」から「さ」という抽象名詞化接尾辞が付加された構造です。両者とも意味を持つ最小単位として独立しています。
e. 山
❌ 誤り。1つの形態素のみから成る。「山」は単一の自由形態素であり、それ以上分割できません。複合語ではなく単語です。
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【試験対策ポイント】
形態素判定の要点:
| 語 | 構成 | 形態素数 | 判定根拠 |
|---|---|---|---|
| お好み焼き | お+好み+焼き | 3個 | 接頭辞+2つの名詞化動詞 |
| 物知り顔 | 物+知り+顔 | 3個 | 3つの独立した名詞的要素 |
| 遠浅 | 遠+浅 | 2個 | 2つの形容詞の結合 |
| 高さ | 高+さ | 2個 | 形容詞+名詞化接尾辞 |
| 山 | 山 | 1個 | 単一の自由形態素 |
紛らわしいポイント:
・「接尾辞」や「接頭辞」も形態素(拘束形態素)として数える
・複合語の形態素数は「視覚的な漢字数」ではなく「意味単位」で判定
・接尾辞「さ」「き」「り」は形容詞や動詞を名詞化する重要な形態素