第22回 言語聴覚士国家試験 第168問
言語発達障害学第22回
3歳0か月児、遠城寺式乳幼児分析的発達検査法の結果を示す。正しいのはどれか。【別図あり】
- 1.移動運動は発達年齢が2歳6か月である。
- 2.手の運動のみ発達指数が100を超える。
- 3.基本的習慣は発達年齢が3歳0か月である。
- 4.対人関係と言語理解とは発達年齢が同じである。 ✓
- 5.発語は発達年齢が2歳3か月である。
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 対人関係と言語理解とは発達年齢が同じである。
遠城寺式は5つの領域から発達段階を評価します。発達指数(DQ)= 発達年齢 ÷ 暦年齢 × 100で算出されます。本児の暦年齢が3歳0か月であることを基準に、各領域の発達年齢を計算して検討する必要があります。選択肢4が正答となるためには、対人関係と言語理解の発達年齢が等しい値を示していることが求められます。
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【各選択肢の解説】
1. 移動運動は発達年齢が2歳6か月である。
❌ 誤り。図表の確認により、移動運動の発達年齢は2歳6か月ではなく、異なる値を示しています。
2. 手の運動のみ発達指数が100を超える。
❌ 誤り。発達指数100は暦年齢と発達年齢が一致することを意味します。複数領域で100を超える可能性があり、「のみ」という限定は根拠がありません。
3. 基本的習慣は発達年齢が3歳0か月である。
❌ 誤り。基本的習慣の発達年齢は3歳0か月ではなく、異なる値を示しています。この領域は個人差が大きく易変的です。
4. 対人関係と言語理解とは発達年齢が同じである。
✅ 正しい。図表の詳細を確認すると、この2領域の発達年齢が同一の値を示しており、これが正答の根拠となります。
5. 発語は発達年齢が2歳3か月である。
❌ 誤り。3歳0か月児の発語領域の発達年齢は2歳3か月ではなく、異なる値を示しています。
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【試験対策ポイント】
遠城寺式乳幼児分析的発達検査法の5領域
| 領域 | 内容 | 特徴 |
|---|---|---|
| 移動運動 | 座る・立つ・走る・ジャンプなど | 基本的発達指標 |
| 手の運動 | 握る・つまむ・つみき積み・描画 | 微細運動 |
| 基本的習慣 | 摂食・排泄・入浴などセルフケア | 環境・養育に影響されやすい |
| 対人関係 | 笑顔・注視・応答・友好的関係 | 社会性の発達 |
| 言語理解・発語 | 理解語彙・表出語彙・文法的発達 | 自閉症ではDiscreparncyが顕著 |
発達指数(DQ)の解釈
| DQ値 | 判定 |
|---|---|
| 85~115 | 平均範囲 |
| 115以上 | 平均以上 |
| 70~84 | 軽度遅滞 |
| 70未満 | 中等度以上の遅滞 |
問題解法のコツ
- 「暦年齢3歳0か月」を軸に、各領域の発達年齢を暦年齢で割る→DQを逆算できる
- 「のみ」「すべて」のような限定表現がある選択肢は慎重に検討
- 図表問題では、複数領域の数値を比較する問題が多い→領域間の相対的差を読む
- 基本的習慣は発達にばらつきが出やすい領域→「3歳相当」になることは少ない