第22回 言語聴覚士国家試験 第200問
補聴器・人工内耳第22回
聴覚補償・情報補償支援について誤っている組み合わせはどれか。
- 1.磁気誘導ループシステム ― 既存の建物でも敷設できる。
- 2.赤外線補聴システム ― 柱や家具の背後でも使用できる。 ✓
- 3.字幕表示システム ― 無線LAN環境が不要なシステムがある。
- 4.FM補聴システム ― 近接する周波数帯域を使用する機器がちかくにある混信の可能性がある。
- 5.要約筆記 ― 要約筆記者を養成するためのカリキュラムが定められている。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 赤外線補聴システム ― 柱や家具の背後でも使用できる。
赤外線補聴システムは直進性の強い赤外線を用いるため、柱や家具などの障害物の背後では信号が遮蔽され使用できません。むしろ「直線視野内での使用に限定される」という大きな制限があります。この点が赤外線システムの最大の欠点です。
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【各選択肢の解説】
1. 磁気誘導ループシステム ― 既存の建物でも敷設できる。
✅ 正しい。ループ線を建物内部に配線することで、既存建物への後付け施設が可能です。講演会場や劇場などの施設に広く導入されています。
2. 赤外線補聴システム ― 柱や家具の背後でも使用できる。
❌ 誤り。赤外線は指向性が強く、直進性が高いため、障害物に遮蔽されると信号が届きません。直線視野内のみの使用に限定されるのが赤外線システムの欠点です。
3. 字幕表示システム ― 無線LAN環境が不要なシステムがある。
✅ 正しい。赤外線方式やFM方式の字幕表示システムでは、無線LAN環境を必要としない方式が存在します。
4. FM補聴システム ― 近接する周波数帯域を使用する機器がちかくにある混信の可能性がある。
✅ 正しい。FM補聴システムは72~76MHzの周波数帯域を使用し、近隣の周波数帯域の機器(ワイヤレスマイクなど)との混信リスクがあります。
5. 要約筆記 ― 要約筆記者を養成するためのカリキュラムが定められている。
✅ 正しい。日本要約筆記情報提供センターなど、要約筆記者養成の標準的なカリキュラムが存在します。
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【試験対策ポイント】
聴覚補償システムの特性比較表
| システム | 特徴 | 制限 | 適用環境 |
|---|---|---|---|
| 磁気誘導ループ | 既存建物敷設可 | 範囲限定 | 講演会・劇場 |
| 赤外線 | 直進性強い | 障害物で遮蔽・直線視野必須 | 屋内・直視可能エリア |
| FM | 周波数固定(72-76MHz) | 混信の可能性 | 屋内外問わず |
| 無線LAN | 高速通信・情報量多い | インフラ必要 | デジタル環境 |
赤外線システムの欠点を肯定形で述べている選択肢は「誤り」の可能性が高い。障害物透過性についての知識が問われました。