STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第28回 言語聴覚士国家試験 第97問

補聴器・人工内耳第28回
補聴器適合検査の指針 (2010)で必須検査項目はどれか。
  1. 1.語音明瞭度曲線または語音明瞭度の測定 ✓
  2. 2.実耳挿入利得の測定
  3. 3.ファンクショナルゲインの測定
  4. 4.雑音を負荷したときの語音明瞭度の測定
  5. 5.質問紙による適合評価

正答:1番

解説
# 第28回 第97問 解説 ■ 正答:1番 — 語音明瞭度曲線または語音明瘾度の測定 補聴器適合検査の指針(2010年、日本聴覚医学会)では、補聴器の効果を客観的かつ体系的に評価するために**複数の必須検査項目**が定められています。このうち「語音明瞭度曲線または語音明瞭度の測定」が最も基本的で重要な必須検査として位置づけられています。語音明瞭度は補聴器装用による「聞こえの実質的な改善」を直接的に反映する指標であり、補聴器の有用性判定の中核となります。 --- 【各選択肢の解説】 1. 語音明瞭度曲線または語音明瞭度の測定 ✅ **正しい。** 指針で必須検査項目に位置づけられています。裸耳時と補聴器装用時の語音明瞭度を比較し、補聴器による聞き取り能力の改善を定量的に評価する最重要指標です。 2. 実耳挿入利得の測定 ✅ 重要な検査ですが**必須ではありません**。実耳挿入利得(Real Ear Insertion Gain = REIG)は補聴器の周波数特性が耳の中でどの程度実現されているかを測定する方法で、多くの専門施設で採用されていますが、指針では「推奨検査」に分類されています。 3. ファンクショナルゲインの測定 ✅ こちらも重要な検査ですが**必須ではありません**。ファンクショナルゲインは音場で行う検査であり、REIG と同等の情報を提供しますが、指針では「推奨検査」です。実耳測定装置(Real Ear Analyzer)がない施設での代替手段として位置づけられています。 4. 雑音を負荷したときの語音明瞭度の測定 ❌ 誤り。これは**補奨的検査**に分類されており、必須ではありません。補聴器の雑音環境での有用性を評価する際には有用ですが、初期適合判定の必須項目ではありません。 5. 質問紙による適合評価 ❌ 誤り。主観的な評価方法であり、必須の客観的検査ではありません。**適合評価の補助的手段**として有用ですが(例:COSI、APHAB、CSQなど)、指標には含まれません。 --- 【試験対策ポイント】 **指針の階層構造を理解することが重要です**: | 検査の位置づけ | 検査名 | 説明 | |---|---|---| | **必須検査** | 語音明瞭度測定 | 裸耳 vs 装用時の比較。ディジタル補聴器の効果判定の基本 | | 推奨検査 | 実耳挿入利得(REIG) | 周波数別の利得測定。設計値との照合に最適 | | 推奨検査 | ファンクショナルゲイン | 実耳測定装置がない場合の代替法 | | 補助的検査 | 雑音下語音明瞭度 | 難聴者の実生活での困難度をより正確に反映 | | 補助的評価 | 質問紙(COSI等) | 利用者の主観的満足度と生活上の改善実感 | **語音明瞭度測定の実施方法**: - **裸耳:** 通常の会話レベル(70dB SPL程度)で日本語音節表や単語表を使用 - **装用時:** 同じ音圧レベルで測定し、**正答率(%)の上昇**を確認 - **判定基準:** 一般的には**15%以上の改善**があれば有用性ありと判定 **国試で
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