STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第28回 言語聴覚士国家試験 第96問

補聴器・人工内耳第28回
従来の耳かけ型補聴器と比べ、RIC補聴器の特徴として正しいのはどれか。
  1. 1.軽量化しやすい。 ✓
  2. 2.高音の出力が出にくい。
  3. 3.ハウリングが起こりやすい。
  4. 4.レシーバーの破損が少ない。
  5. 5.周波数特性のピークとディップが生じやすい。

正答:1番

解説
# 第28回 第96問 解説 ■ 正答:**1番** — 軽量化しやすい。 RIC補聴器(Receiver-In-Canal、レシーバーイヤホン型)は、**イヤーピースの奥(外耳道内)にレシーバー(スピーカー)を配置する構造**のため、耳かけ本体が小型化でき、従来の耳かけ型補聴器と比べて著しく軽量化しやすいという利点があります。 --- 【各選択肢の解説】 1. **軽量化しやすい。** ✅ **正しい。** RIC補聴器は耳かけ本体にレシーバーを搭載しない設計により、本体を極めてコンパクトに作ることができ、同じ機能を持つ従来型耳かけ補聴器よりも軽量です。 2. **高音の出力が出にくい。** ❌ **誤り。** むしろRIC補聴器は**イヤーピースが外耳道内に位置するため、高音域の出力特性に優れている**傾向にあります。短いサウンドパイプを使用できるため高音響を耳に直接届けやすく、高音出力の課題は従来型の方が大きいです。 3. **ハウリングが起こりやすい。** ❌ **誤り。** RIC補聴器は**ハウリングが起こりにくい設計**です。理由は、(1)外耳道内に直接出音するため補聴器本体との距離が遠く、還音を拾いにくい、(2)現代的なデジタル処理でハウリング抑制機能が搭載されているためです。 4. **レシーバーの破損が少ない。** ❌ **誤り。** むしろ**RIC補聴器のレシーバーは耳垢や湿度の影響を受けやすく、破損リスクが高い**傾向にあります。耳のなか(外耳道)に直接配置されるため、耳垢が堆積しやすく、定期的な清掃が必須です。一般的なリサイクル周期も短い(数年で交換が必要になることもある)。 5. **周波数特性のピークとディップが生じやすい。** ❌ **誤り。** RIC補聴器は**イヤーピースの位置が外耳道内と定まっている**ため、周波数特性が安定しており、ピークとディップは生じにくいです。むしろ従来型耳かけ補聴器で**音がたどる経路が長いため**、音の反射や干渉の影響を受けやすく、周波数特性に凹凸が生じやすい傾向があります。 --- 【試験対策ポイント】 **RIC補聴器(Receiver-In-Canal)の臨床的特性まとめ**: | 項目 | 特徴 | |---|---| | **構造** | イヤーピース奥に小型レシーバーを配置。細い配線で耳かけ本体と接続 | | **利点** | ✅ 軽量・目立たない・開放感(耳栓型が小さい)・ハウリング少ない | | **欠点** | ❌ レシーバー破損リスク・耳垢・湿度対策が必須・修理頻度高い | | **適応** | 軽〜中等度難聴。高度〜重度難聴にはレシーバーの出力限界あり | | **保守** | 定期的な耳垢除去・乾燥ケア・1〜2年で新しいレシーバーへの交換 | **関連知識:補聴器の形状と周波数特性** - **奥行きの長い音響経路** → **共鳴周波数が狭い範囲に集中** → ピークが明確に生じる(従来型耳かけが該当) - **短い音
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