第28回 言語聴覚士国家試験 第197問
補聴器・人工内耳第28回
オープンフィッティングの補聴器の特徴として誤っているのはどれか。
- 1.自声強聴が生じやすい。 ✓
- 2.低音の増幅は困難である。
- 3.ハウリングが生じやすい。
- 4.初期の加齢性難聴に有用である。
- 5.補聴器を装用しても外耳道共鳴が生じる。
正答:1番
解説
# 第28回 第197問 解説
■ 正答:**1番** — 自声強聴が生じやすい。
オープンフィッティングは**耳栓を密閉しない**構造であるため、むしろ自声強聴(自分の声が響いて聞こえる現象)は**生じにくい**のが特徴です。耳栓の密閉度が低い→外耳道内の圧変化が小さい→自分の音声エネルギーが耳栓に反射されにくい、という物理的機序により、装用者は「こもり感」を感じません。
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【各選択肢の解説】
**1. 自声強聴が生じやすい。**
❌ **誤り**。オープンフィッティングは密閉度が低いため、自声強聴は**むしろ生じにくい**。これはオープンフィッティングの最大の長所です。自声強聴が目立つのは、むしろ密閉度の高いカナル型や耳掛け式補聴器です。
**2. 低音の増幅は困難である。**
✅ **正しい**。耳栓の密閉度が低いと、低周波数の音(長波長)が耳栓を通り抜けてしまい、補聴器による増幅効果が減弱します。したがってオープンフィッティングは低音漸傾型の軽~中等度高音難聴に適しており、**低音域の補聴が必要な症例には不向き**です。
**3. ハウリングが生じやすい。**
✅ **正しい**。密閉度が低い→マイクロフォンと受話器からの音が漏れやすい→正帰還ループが生じやすい→ハウリングのリスク増加。ただしデジタル補聴器の「ハウリング抑制機能」により、実臨床ではこの欠点は軽減されています。
**4. 初期の加齢性難聴に有用である。**
✅ **正しい**。加齢性難聴は典型的には「高音漸傾型」(高音域から低音域へ徐々に悪化)です。軽~中等度段階では高音補聴が主目的であり、低音増幅は不要。したがってオープンフィッティングで十分対応可能であり、かつ「こもり感」がないため装用感が良好です。
**5. 補聴器を装用しても外耳道共鳴が生じる。**
✅ **正しい**。外耳道共鳴(耳栓の形状に関わらず、外耳道の形態学的共鳴周波数≒2500Hz)はオープンフィッティング装用時にも存在します。ただし密閉度が低いため、その大きさ(ゲイン)は低下します。
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【試験対策ポイント】
**オープンフィッティングと閉鎖的フィッティングの比較表**:
| 特性 | オープンフィッティング | 閉鎖的フィッティング(標準型) |
|---|---|---|
| 耳栓の密閉度 | 低い | 高い |
| こもり感(自声強聴) | 少ない✅ | 著明❌ |
| ハウリングのリスク | 高い❌ | 低い✅ |
| 低音増幅効果 | 困難❌ | 容易✅ |
| 高音の補聴効果 | 良好✅ | 良好✅ |
| 適応難聴型 | **軽~中等度の高音漸傾型** | 全周波数の難聴 |
**押さえるべき重要ポイント**:
1. **自声強聴は「密閉度の高さ」に比例する** — オープン型では少ない、密閉型では著明。誤答を選びやすい落とし穴
2. **低音域を補聴する必要がある患者には、オープンフ