第22回 言語聴覚士国家試験 第27問
認知心理学第22回
生理的喚起が対人魅力に及ぼすl効果を説明する心理学的概念はどれか。
- 1.単純接触効果
- 2.ステレオタイプ
- 3.ゲシュタルト要因
- 4.社会的促進
- 5.誤帰属 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 誤帰属
生理的喚起が対人魅力に及ぼす効果は「誤帰属(二重過程説)」で説明されます。高い生理的喚起を相手との関係に由来すると誤って解釈することで、相手への魅力評価が高まるという現象です。典型例は吊り橋上での実験で、揺れによる心拍上昇を相手への好意と誤認するパターンです。
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【各選択肢の解説】
1. 単純接触効果
❌ 誤り。繰り返し接触することで好感度が高まる現象ですが、生理的喚起そのものの魅力評価への影響を直接説明するものではありません。接触の回数に関する効果であり、生理反応の解釈メカニズムを説明していません。
2. ステレオタイプ
❌ 誤り。社会集団に対する固定的な信念や認識であり、対人魅力の生理的メカニズムとは無関係です。個人の属性カテゴリー(性別、人種など)に基づく判断であり、生理的喚起を扱っていません。
3. ゲシュタルト要因
❌ 誤り。知覚組織化の原理(近接性、類似性、連続性など)であり、視覚的な図形知覚を説明する概念です。対人魅力や生理的喚起の効果とは直接的な関連がありません。
4. 社会的促進
❌ 誤り。他者の存在が行動を促進/抑制する現象ですが、「対人魅力の形成メカニズム」ではなく、「課題遂行への影響」を説明する概念です。生理的喚起は伴いますが、相手への好意評価には直結しません。
5. 誤帰属
✅ 正しい。Dutton & Aron(1974)による吊り橋実験が有名です。橋の揺れによる心拍上昇を「相手への恋愛感情」に誤って帰属させた結果、相手への魅力評価が高まりました。他の高喚起状態(運動直後など)でも同様の効果が報告されており、生理的喚起の解釈が対人魅力に直結することを示しています。
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【試験対策ポイント】
対人魅力に関わる心理学概念の整理
| 概念 | 主な内容 | 対人魅力との関連 |
|---|---|---|
| 単純接触効果 | 繰り返し接触→好感度↑ | 接触頻度の効果 |
| ステレオタイプ | 集団への固定的信念 | 初期印象・属性判断 |
| 社会的促進 | 他者存在→行動影響 | 他者の存在が心身状態に及ぼす影響 |
| 誤帰属 | 生理反応の原因を誤解釈 | 生理的喚起が魅力評価を高める |
重要な区別:生理的喚起が「直接的に対人魅力を高める」のではなく、その喚起の「原因を相手に誤って帰属させる」ことで魅力が高まる、という因果関係を理解することが核になります。