STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第22回 言語聴覚士国家試験 第28問

心理測定法第22回
分布の散布度を示す指標でないのはどれか。
  1. 1.分散
  2. 2.範囲
  3. 3.偏差値 ✓
  4. 4.標準偏差
  5. 5.四分位偏差

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 偏差値 偏差値は分布の散布度(ばらつき)を示すものではなく、個々のデータが平均からどの程度離れているかを標準化した相対的位置を示す指標です。散布度は「データ群全体のばらつきの大きさ」を表すため、偏差値は散布度指標には含まれません。 --- 【各選択肢の解説】 1. 分散 ✅ 正しい。分散は各データが平均からどれだけ離れているかを数値化したもので、散布度を示す最も基本的な指標です。散布度=ばらつきの大きさを直接表現します。 2. 範囲 ✅ 正しい。範囲(レンジ)は最大値から最小値を引いたもので、データ群のばらつきの幅を示す最も単純な散布度指標です。計算は簡単ですが極値に左右されやすいという特徴があります。 3. 偏差値 ❌ 誤り。偏差値は「(個人の得点-平均)÷標準偏差×10+50」で計算される相対位置を示す指標であり、個々のデータが集団内でどの位置にあるかを示すものです。全体のばらつき(散布度)ではなく、標準化スコアです。 4. 標準偏差 ✅ 正しい。標準偏差は分散の平方根で、データと平均の平均的なズレを示します。分散と並んで最も重要な散布度指標であり、元の単位を保つため解釈しやすいという利点があります。 5. 四分位偏差 ✅ 正しい。四分位偏差は(第3四分位数-第1四分位数)÷2で計算され、中央の50%のデータのばらつきを示す散布度指標です。極値の影響を受けにくいため、分布が歪んでいるときに有用です。 --- 【試験対策ポイント】 散布度指標の比較表 | 指標 | 計算式・内容 | 特徴 | 散布度か? | |---|---|---|---| | 範囲 | 最大値-最小値 | 最も簡単。極値に左右される | ✅ | | 分散 | Σ(X-平均)²/n | 基本指標。単位が二乗される | ✅ | | 標準偏差 | √分散 | 分散の平方根。最も使用頻度高 | ✅ | | 四分位偏差 | (Q3-Q1)/2 | 極値に強い。外れ値の影響少ない | ✅ | | 偏差値 | (得点-平均)/標準偏差×10+50 | 相対位置を示す。標準化スコア | ❌ | 重要な区別 - 散布度(distribution)=データ群全体のばらつきの大きさ - 標準化スコア(偏差値)=個人の相対的位置。集団内で「どこに位置するか」を示す - 偏差値が50なのは「平均と同じ位置」という意味。散布度とは関係なし よくある誤解 - 「偏差値の計算に標準偏差を使うから、偏差値は散布度だ」→否定。計算に使う≠その指標自体が散布度 - 標準偏差が大きい集団でも小さい集団でも、偏差値50は常に平均。散布度に関わらず相対位置のみを示す
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