第22回 言語聴覚士国家試験 第45問
言語学第22回
述語が他動詞である文はどれか。
a.小包が母から届いた。
b.みきが電車に乗った。
c.まやがボールを蹴った。
d.ゆうきがケーキを食べた。
e.あすかがバイクにまたがった。
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — c,d
他動詞とは「目的語(~を)を必ず伴う動詞」です。「蹴った」「食べた」は対象物を直接作用させる典型的な他動詞で、いずれも「~を」の目的語をとっています。これに対し、「届いた」「乗った」「またがった」は自動詞または補足的用法であり、目的語の「を」格をとりません。
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【各選択肢の解説】
a. 小包が母から届いた。
❌ 誤り。「届いた」は自動詞です。「~から届く」という形式で、「~を」の目的語をとりません。ここで「から」は起点を表す格助詞であり、「を」格ではないため他動詞の条件を満たしません。
b. みきが電車に乗った。
❌ 誤り。「乗った」は自動詞です。「乗る」は「~に乗る」「~へ乗る」という補足成分をとりますが、「~を」という直接目的語をとりません。「に」格は位置や到達点を示す格助詞です。
c. まやがボールを蹴った。
✅ 正しい。「蹴った」は他動詞です。「ボール」が「を」格の目的語であり、直接的な作用の対象となっています。他動詞の典型例です。
d. ゆうきがケーキを食べた。
✅ 正しい。「食べた」は他動詞です。「ケーキ」が「を」格の目的語であり、主語の動作が直接対象物に及びます。最も典型的な他動詞例です。
e. あすかがバイクにまたがった。
❌ 誤り。「またがった」は自動詞です。「またがる」は「~に(または~の上に)またがる」という補足成分をとりますが、「を」格の目的語は必須ではありません。「に」格は位置を表します。
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【試験対策ポイント】
自動詞と他動詞の判定表
| 判定ポイント | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 「を」格が必須か | 他動詞は「~を」の目的語が必ず伴う | 「を」あり→他動詞 |
| 「に」格「から」格との関係 | 自動詞は「~に」「~から」などで補足される | 「に」「から」→自動詞の可能性高 |
| 作用の直接性 | 他動詞は主語から目的語への直接的な作用 | 食べる・蹴る・投げる→他動詞 |
頻出パターン
自動詞だと誤りやすい動詞
- 「乗る」「下りる」「入る」→「~に/へ」をとる
- 「届く」「起こる」「進む」→目的語をとらない
- 「またがる」「寄りかかる」→位置関係を表す補足成分をとる
本問では全て「~が」「~を」の格パターンで統一されているため、「を」格をとる c, d が他動詞の基準を満たしています。