第22回 言語聴覚士国家試験 第46問
言語学第22回
各々の漢字に決まった読み方を利用していないのはどれか。
a.雨 傘
b.天 女
c.女王蜂
d.五月雨
e.五月蠅い
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — d.五月雨、e.五月蠅い
この問題は「各々の漢字に決まった読み方を利用していない」複合語を選ぶものです。つまり、個別の漢字の通常の読み方を組み合わせても、その複合語全体の読み方にはならない「熟字訓(じゅくじくん)」を見分ける問題です。
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【各選択肢の解説】
a. 雨傘(あまがさ)
✅ 決まった読み方を利用している。「雨」=あ/う、「傘」=かさ で、それぞれの読み方を組み合わせれば「あまがさ」になります。
b. 天女(てんにょ)
✅ 決まった読み方を利用している。「天」=てん、「女」=にょ(音読み)で、音読み同士を組み合わせた音読み熟語です。
c. 女王蜂(じょおうばち)
✅ 決まった読み方を利用している。「女王」=じょおう(音読み),「蜂」=はち(訓読み)で、標準的な読み方の組み合わせです。
d. 五月雨(さみだれ)
❌ **決まった読み方を利用していない**。「五」=ご、「月」=がつ/つき、「雨」=あめ/う という通常の読み方では「さみだれ」とは読めません。「五月」を「さつき」と読み、さらに「雨」を訓読みの「だれ」として組み合わせた結果が「さみだれ」です。これは熟字訓です。
e. 五月蠅い(さつきばえい)
❌ **決まった読み方を利用していない**。「五月蠅い」は通常「うるさい」と読みます。「うるさい」という語を当てはめただけで、各漢字の個別の読み方(「五」=ご、「月」=がつ、「蠅」=はえ)を組み合わせても「うるさい」にはなりません。これも熟字訓です。
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【試験対策ポイント】
熟字訓(漢字の字訓が「複合語全体」にかかる場合)と通常の読み方の組み合わせの区別
| 分類 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 通常の読み方の組み合わせ | 各字の読み方を足すと複合語の読みになる | 雨傘(あまがさ)、女王蜂(じょおうばち) |
| 熟字訓 | 複数字全体で特定の訓が当てはまり、個別の読みとは関係ない | 五月雨(さみだれ)、五月蠅い(うるさい) |
キーワード:「五月雨」と「五月蠅い」は言語学の頻出・重要な熟字訓の例。どちらも「五月」の字面と無関係に読む点が特徴。「さつきばえい」という読みは存在しない。