STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第22回 言語聴覚士国家試験 第47問

言語発達学第22回
定型発達児において規準喃語出現の目途となる時期はどれか。
  1. 1.生後0~2か月
  2. 2.生後3~6か月
  3. 3.生後6~8か月 ✓
  4. 4.生後9~10か月
  5. 5.生後11~12か月

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 生後6~8か月 規準喃語(canonical babbling)は、子音と母音の組み合わせから成る反復的で規則的な喃語であり、生後6~8か月に出現する。この時期から幼児は音声産生の音韻体系的な構造を示し始め、言語習得への準備が整い始める。 --- 【各選択肢の解説】 1. 生後0~2か月 ❌ 誤り。この時期は生理的喃語(vegetative babbling)が主体であり、呼吸や摂食に伴う音(クーイング音など)が聞かれるが、音韻的な構造はまだ確立していない。 2. 生後3~6か月 ❌ 誤り。この時期は遊び喃語(play babbling)が見られ始める段階である。反復性や規則性が徐々に増してくるが、規準喃語の基準となる「確実な子音と母音の組み合わせ」にはまだ達していない。 3. 生後6~8か月 ✅ 正しい。規準喃語が出現する時期である。「ババババ」「ダダダダ」などの子音(特に唇音や歯茎音)と母音の繰り返しが特徴的に聞かれ、これが初語出現へ向けた重要なマイルストーンとなる。 4. 生後9~10か月 ❌ 誤り。この時期はすでに規準喃語が確立された後であり、喃語がより複雑化し、初語出現が間近となる段階である。規準喃語の「出現時期」ではなく「確立時期」に該当する。 5. 生後11~12か月 ❌ 誤り。この時期は初語出現の目途となる時期であり、喃語から意味のある語への移行期である。規準喃語の出現時期ではない。 --- 【試験対策ポイント】 喃語の発達段階(出現時期) | 段階 | 時期 | 特徴 | |---|---|---| | 生理的喃語 | 生後0~2か月 | 呼吸・摂食に伴う音。クーイング音 | | 遊び喃語 | 生後3~5か月 | 子音と母音が不規則に混在 | | 規準喃語 | **生後6~8か月** | 子音+母音の規則的反復(ママママ等) | | 複雑喃語 | 生後9~11か月 | 複数の音節の組み合わせ | | **初語出現** | **生後11~12か月** | 意味を持つ言葉が出現 | 重要な区別 - 「規準喃語の出現」=生後6~8か月 - 「初語出現」=生後11~12か月(1歳) - この問題は「規準喃語」の出現を聞いているため、初語と混同しないこと 規準喃語の音韻的特徴 - 同一子音と母音の繰り返し(重複喃語)が典型 - 唇音(p, b, m)や歯茎音(d, t, n)が多い - 生後7~8か月で聴覚障害児との音韻発達格差が顕著化する時期
関連

▶ 第22回 全問一覧

▶ 言語発達学 の過去問一覧