第22回 言語聴覚士国家試験 第79問
言語発達学第22回
発達の過程で構音の獲得が最も遅いのはどれか。
- 1.[ma]
- 2.[ka]
- 3.[sa] ✓
- 4.[ta]
- 5.[pa]
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — [sa]
日本語の構音獲得順序では、[s]音は舌尖音の中でも最も習得が遅く、一般的に3~4歳以降の獲得となります。一方、[m][k][t][p]などの両唇音・軟口蓋音・歯茎音は2~3歳までにほぼ獲得完了するため、[sa]が最も遅い構音となります。
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【各選択肢の解説】
1. [ma]
✅ 正しい。両唇鼻音で、生後6~12ヶ月の早期に獲得される最初の子音。喃語段階から出現し、言語発達の最初期の構音です。
2. [ka]
✅ 正しい。軟口蓋破裂音で、1歳6ヶ月~2歳までにはほぼ獲得完了します。比較的早期に習得される基本的な構音です。
3. [sa]
❌ 誤り(正答)。歯茎摩擦音で、舌尖の微妙な位置調整が必要であり、日本語の構音の中でも習得が最も遅い。通常3~4歳以降の獲得となり、一部の幼児では4~5歳までかかることもあります。
4. [ta]
✅ 正しい。歯茎破裂音で、1歳6ヶ月~2歳までに獲得される比較的早期の構音です。[ka]と同程度の習得時期です。
5. [pa]
✅ 正しい。両唇破裂音で、[ba][ma]と同じく最初期に獲得される構音。1歳6ヶ月までにはほぼ獲得完了します。
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【試験対策ポイント】
日本語構音獲得の時系列
| 時期 | 獲得される主な構音 | 特徴 |
|---|---|---|
| 0~6ヶ月 | [m][b]など(喃語) | 反射的な音出現 |
| 6~12ヶ月 | [p][m][b]が明確化 | 両唇音が早い |
| 1~1.5歳 | [k][t][d]追加 | 破裂音系が早期 |
| 2~3歳 | [n][g] | 中盤の習得 |
| 3~4歳 | [s][z] | 摩擦音は遅い |
| 4~5歳 | [ʃ][ʨ]など | さらに複雑な構音 |
キーワード
・摩擦音([s][z][ɕ][ʃ]):構音習得が最も遅い音韻群
・[s]音:舌尖と硬口蓋の距離が小さく、微妙な位置調整が必須
・3~4歳:[s]音習得の目安年齢(個人差あり)
・破裂音:摩擦音より早期に習得される傾向
重要な誤解パターン
・[t]と[s]の習得時期を混同しやすい([t]は1.5歳、[s]は3.5歳)
・両唇音<破裂音<摩擦音という習得順序を覚える