第22回 言語聴覚士国家試験 第80問
機能性構音障害第22回
構音障害の分析で配慮すべき順位が低いのはどれか。
- 1.語内位置
- 2.後続母音
- 3.有声性
- 4.声の高さ ✓
- 5.発達年齢
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 声の高さ
構音障害の分析は、臨床的に有意義な音韻的環境の影響を段階的に検討する必要があります。語内位置・後続母音・有声性・発達年齢は音の習得状況や音韻体系の発達を判断する上で重要な要素ですが、声の高さは構音障害の分析では配慮順位が低いとされています。
---
【各選択肢の解説】
1. 語内位置
✅ 正しい。同じ音でも語頭・語中・語末での出現パターンは異なり、習得段階や環境への敏感性を判断する基準となります。配慮順位が高い重要な分析項目です。
2. 後続母音
✅ 正しい。子音の産生は後続母音の影響を大きく受けます。同じ子音でも母音によって誤り方が異なることが多く、音韻環境の分析では優先度が高い項目です。
3. 有声性
✅ 正しい。音の有声・無声の区別は音韻体系の獲得において基本的な対立であり、構音障害の分析では音韻的特徴として必ず配慮される重要な項目です。
4. 声の高さ
❌ 誤り。声の高さ(ピッチ)は構音障害の分析では配慮順位が低い項目です。これは音韻的特徴というより音声的・超分節的特性に該当し、個人差や年齢による自然な変動の影響が大きいため、構音の誤りパターン分析の優先順位として相対的に低いとされています。
5. 発達年齢
✅ 正しい。同じ音の誤りでも発達年齢によって病的か一過的かの判断が変わるため、構音障害の診断・分析では極めて重要な配慮要素です。配慮順位が高いです。
---
【試験対策ポイント】
構音分析の優先度を整理:
| 優先度 | 項目 | 理由 |
|---|---|---|
| 高 | 発達年齢 | 年齢相応かどうかで病的判断が左右される |
| 高 | 語内位置 | 習得段階・環境への敏感性を反映 |
| 高 | 後続母音 | 子音産生に直接的な音韻環境的影響 |
| 高 | 有声性 | 音韻体系の基本的対立 |
| 低 | 声の高さ | 音声的・超分節的特性で個人差が大きい |
重要キーワード:
・超分節的特徴(ピッチ・速度・強さなど):セグメント的分析(個々の音)より優先度が低い
・音韻的環境:語内位置・後続音・有声性など「どの環境で誤るか」が診断を左右する
・発達段階:同じ誤りでも2歳と5歳では意味が全く異なる