第23回 言語聴覚士国家試験 第124問
認知心理学第23回
図の曲線のようになるのはどれか。(図あり)
- 1.系列位置効果 ✓
- 2.忘却曲線
- 3.暗順応曲線
- 4.網膜の錘体細胞の密度分布
- 5.フェヒナーの法則
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 系列位置効果
系列位置効果は、複数の項目を提示された時に、提示順序によって記憶成績が変わる現象です。図は典型的なU字形またはバスタブ形を示しており、最初の項目(初頭効果)と最後の項目(最新効果)で成績が高く、中盤で低下する特徴的なパターンとなります。これは列挙再生課題で特に顕著に現れます。
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【各選択肢の解説】
1. 系列位置効果
✅ 正しい。U字形曲線を示し、先行項目(短期記憶への干渉が少ない)と直近項目(長期記憶への転送が間に合わない)で成績が高く、中盤項目で低下するパターンです。ST国試では「認知機能の変化」として頻出。
2. 忘却曲線
❌ 誤り。エビングハウスの忘却曲線は「時間経過とともに記憶量が急速に低下し、やがて緩やかになる」減衰型の曲線(指数関数的低下)で、U字形ではなく単調減少です。
3. 暗順応曲線
❌ 誤り。暗順応曲線は「暗い環境に目が慣れるまでの時間経過を示す」もので、時間とともに視感度が上昇する上昇型曲線です。系列位置との関係はなく、図とは異なります。
4. 網膜の錘体細胞の密度分布
❌ 誤り。錘体細胞は黄斑部(特に中心窩)に密集し、周辺に向かって急速に減少する分布を示します。U字形ではなく、中央が高いピーク型です。
5. フェヒナーの法則
❌ 誤り。フェヒナーの法則は「感覚の強さは刺激の対数に比例する」という心理物理学の法則で、曲線形状は対数関数です。系列位置と無関係で、図のパターンとは合致しません。
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【試験対策ポイント】
系列位置効果(3つの要素で構成)
| 要素 | 説明 | 神経基盤 |
|---|---|---|
| 初頭効果 | 最初の項目が高成績 | 長期記憶への転送成功 |
| 最新効果 | 最後の項目が高成績 | 短期記憶に保持されている |
| 低下領域 | 中盤項目の低成績 | 干渉と忘却の影響 |
他項目との区別方法:
- 忘却曲線:単調減少(時間が軸)vs 系列位置効果:U字形(項目順序が軸)
- 視覚生理(暗順応・錘体密度):感覚器官の物理的特性 vs 記憶心理学(系列位置効果):認知の心理的特性
- フェヒナーの法則:刺激と感覚の関係 vs 系列位置効果:記憶保持と項目順序の関係