第23回 言語聴覚士国家試験 第177問
機能性構音障害第23回
小児の構音障害の初診時評価項目でないのはどれか。
- 1.聴力
- 2.構音器官の形態
- 3.知的発達
- 4.音韻発達
- 5.性格 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 性格
構音障害の初診時評価は、構音が不明瞭になる原因を特定するための客観的・医学的検査に焦点を当てます。聴力・器官形態・知的発達・音韻発達は、構音不全の背景にある「生物学的・認知的要因」の有無を判定するために必須ですが、性格は構音障害の原因判定には直結しないため、初診時評価項目には含まれません。
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【各選択肢の解説】
1. 聴力
✅ 正しい。聴覚情報が不十分では音韻知覚が障害され、その結果として構音習得が遅延します。感音難聴や伝音難聴がある場合、補聴器装用や医学的治療が先行必要な場合があるため、初診時評価は必須です。
2. 構音器官の形態
✅ 正しい。口蓋裂・舌癒着・アデノイド肥大・歯列不正などの口腔・咽頭領域の形態異常は、器質性構音障害の原因となります。外科的介入や耳鼻科受診の要否判定のため、初診時に必ず確認します。
3. 知的発達
✅ 正しい。中等度以上の知的障害がある場合、構音不全は知的発達遅滞の随伴症状として生じることが多いです。発達段階の把握は訓練方針決定に不可欠であり、発達検査が初診時評価に含まれます。
4. 音韻発達
✅ 正しい。子どもの現在の音韻体系と標準的な発達軌跡を比較し、「発達的遅滞なのか」「音韻体系の習得不全なのか」を判定します。PVT(音韻過程分析)などで音韻規則レベルの問題を抽出し、訓練対象を決定するために初診時評価は必須です。
5. 性格
❌ 誤り。性格特性は構音障害の原因ではなく、むしろ構音障害による二次的な心理社会的影響(内気になる、対人回避など)として捉えられます。初診時の医学的・言語学的評価では、器質的・認知的・音韻体系レベルの因子を検査し、性格は含まれません。
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【試験対策ポイント】
構音障害の初診時評価項目(必須5項目)
| 項目 | 確認内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 聴力 | 聴力検査・既往 | 音韻知覚の土台確認 |
| 構音器官形態 | 口腔内・咽頭視診 | 器質性原因の除外 |
| 知的発達 | 発達検査・履歴 | 認知能力と構音の関係性 |
| 音韻発達 | 音韻体系分析 | 発達的遅滞か習得不全か |
| 社会的環境 | 家族歴・養育環境 | 言語刺激量の評価 |
「性格」「行動問題」「学業成績」などは初診時には評価対象外。これらは治療経過の中で随伴的に改善する二次的問題です。
頻出誤選択肢の特徴:初診時評価に「心理・社会・教育」的項目が混在する問題では、「医学的根拠のない項目」を除外する思考が有効。