第23回 言語聴覚士国家試験 第23問
神経系第23回
両耳側半盲をきたす損傷部位はどれか。
- 1.視神経
- 2.視交叉 ✓
- 3.視索
- 4.視放線
- 5.一次視覚野
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 視交叉
視交叉では左右の視神経が交叉して視索になります。視交叉の損傷により、両眼の鼻側(内側)半野の視覚が失われ、結果として「両耳側半盲」(両眼の耳側半視野の喪失)が生じます。
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【各選択肢の解説】
1. 視神経
❌ 誤り。視神経は眼球の奥の視細胞で感知した光情報を脳へ伝える神経で、一側性です。視神経の損傷では一眼全体の視野喪失(一眼盲)が起こり、両耳側半盲ではありません。
2. 視交叉
✅ 正しい。視交叉は左右の視神経が集まる部位で、両眼の鼻側網膜からの視情報(耳側視野に相当)が交叉して対側の視索へ向かいます。視交叉の損傷により両眼の耳側視野が失われ、両耳側半盲となります。
3. 視索
❌ 誤り。視索は視交叉を通った視神経線維からなり、一側性です。視索の損傷では対側の同名半盲(例:右視索損傷→左同名半盲)が生じ、両耳側半盲ではありません。
4. 視放線
❌ 誤り。視放線は側頭葉の外側膝状体から一次視覚野への投射路です。損傷により対側の同名半盲や上側象限喪失などが起こり、両耳側半盲ではありません。
5. 一次視覚野
❌ 誤り。一次視覚野(後頭葉)の損傷では対側の同名半盲が生じます。視覚野の前部損傷では象限盲が起こることもありますが、両耳側半盲ではありません。
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【試験対策ポイント】
視路の各部位と視野欠損パターンの対応表:
| 損傷部位 | 視野欠損パターン | メカニズム |
|---|---|---|
| 視神経(一側) | 一眼盲 | 一側性の損傷 |
| 視交叉(正中) | 両耳側半盲 | 両眼の鼻側(内側)網膜線維が交叉・損傷 |
| 視索(一側) | 対側同名半盲 | 交叉後の一側性損傷 |
| 視放線(一側) | 対側同名半盲/象限盲 | 外側膝状体~視覚野の一側性損傷 |
| 一次視覚野(一側) | 対側同名半盲 | 後頭葉の一側性損傷 |
重要キーワード:
- 鼻側網膜→耳側視野に投影される(視野と網膜の関係は左右逆転)
- 両耳側半盲=両眼の耳側視野喪失=視交叉の正中損傷を示唆
- 同名半盲=両眼の同じ側の視野喪失=視交叉より後方(視索以降)の損傷