第23回 言語聴覚士国家試験 第41問
音響学第23回
日本語(共通語)話者が発話した音声の時間波形を示す。誤っている組合せはどれか。(図表)
a.I ――― 「アカ」
b.II ――― 「アサ」
c.III ――― 「アナ」
d.IV ――― 「アヤ」
e.V ――― 「アラ」
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — b,c が誤っている組合せ
時間波形から音の周期性・無声子音の無音部分・鼻音の特有な包絡線などの音響特性を読み取り、各音列を判別する問題です。波形の視覚的特徴と音声学的特性の対応が重要です。
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【各選択肢の解説】
1. a,b
❌ 誤り。a(I-「アカ」)は正しい組合せです。
2. a,e
❌ 誤り。e(V-「アラ」)は正しい組合せです。
3. b,c
✅ 正しい。II と III の組合せが誤っています。
4. c,d
❌ 誤り。c(III-「アナ」)と d(IV-「アヤ」)は正しい組合せです。
5. d,e
❌ 誤り。d(IV-「アヤ」)と e(V-「アラ」)は正しい組合せです。
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【波形から読み取る音響特性と音列の対応】
| 子音タイプ | 波形の特徴 | 該当する音 |
|---|---|---|
| 無声閉鎖音(カ行) | 無音部分が明瞭→急激な破裂 | 「アカ」 |
| 無声摩擦音(サ行) | 高周波成分豊富なノイズ波形 | 「アサ」 |
| 鼻音(ナ行) | 低周波で周期性明確な包絡線 | 「アナ」 |
| 無声摩擦音(ヤ行) | サ行より周波数低い摩擦 | 「アヤ」 |
| 流音(ラ行) | 周期的だが若干の乱れ | 「アラ」 |
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【試験対策ポイント】
波形判別の基本原則:
1. 無音部分の有無
- あり:閉鎖音(カ行)
- なし:他の子音
2. 周期性の程度
- 明瞭:母音・鼻音・流音
- 乱れ:摩擦音
3. 周波数帯域
- 高周波ノイズ:サ行(無声歯茎摩擦音)
- 中周波ノイズ:ヤ行(無声硬口蓋摩擦音)
- 低周波周期:ナ行鼻音
4. 共通パターン
- 「ア」は全て同じ包絡線を示す
- 子音部分の波形パターンで判別
正答が b,c の誤りである理由:
- II の波形がサ行ではなく別の摩擦音の特性を示している
- III の波形が鼻音特有の低周波周期性を明瞭に示していない、または異なる子音の特徴を示している
※音響学の波形判別問題は図の細部確認が不可欠です。各子音の特徴を複数の観点から検討してください。