第23回 言語聴覚士国家試験 第46問
言語学第23回
表語性に役立つ同音語の書き分けの組合せでないのはどれか。
- 1.表す ――― 表わす ✓
- 2.立つ ――― 断つ
- 3.write(書く) ――― right(正しい)
- 4.night(夜) ――― knight(騎士)
- 5.バレエ ――― バレー
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 表す ――― 表わす
「表す」と「表わす」は同じ意味で、どちらも「外に出す・示す」を意味する異表記(同義語)です。表語性の学習には同音異義語(音は同じで意味が異なる語)が有効ですが、この組合せは同音同義語(音も意味も同じ異なる書き方)であり、書き分けの学習に直結しません。表語性向上には、音が同じでも意味が異なる語を識別することが重要です。
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【各選択肢の解説】
1. 表す ――― 表わす
❌ 誤り。この2つは異表記で、音も意味も全く同じです。したがって表語性(音から意味を識別する能力)の学習には役立ちません。表語性の発展には、同音異義語による書き分けが必須です。
2. 立つ ――― 断つ
✅ 正しい。「たつ」という音は同じですが、「立つ」は「立位になる」、「断つ」は「絶つ・遮断する」と意味が全く異なります。この違いを学ぶことで音から正確な意味を認識する表語性が発展します。
3. write(書く) ――― right(正しい)
✅ 正しい。英語の同音語で、「write」と「right」は音は同じ/raɪt/ですが、スペルと意味が全く異なります。異言語間での表語性学習に有効です。
4. night(夜) ――― knight(騎士)
✅ 正しい。英語の同音語で、「night」と「knight」は音は同じ/naɪt/ですが、スペルと意味が異なります。夜と騎士という全く無関係な概念を区別する表語性学習に活用できます。
5. バレエ ――― バレー
✅ 正しい。「バレエ」(フランス語由来:古典バレエ)と「バレー」(英語由来:バレーボール)は音が類似していますが、表すものが異なります。外来語の表語性学習に役立ちます。
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【試験対策ポイント】
表語性(graphemic awareness)の学習目的別の語彙組合せ:
| 語彙組合せ | 特徴 | 表語性への有効性 |
|---|---|---|
| **同音異義語**(立つ/断つ) | 音は同じ、意味・表記が異なる | ◎ 高い。音から正確に意味を認識する力を育成 |
| **同音同義語**(表す/表わす) | 音も意味も同じ、表記のみ異なる | ✗ 低い。表語性発展に直結しない |
| **英語同音語**(write/right) | 音は同じ、スペル・意味が異なる | ◎ 高い。異言語での表語性拡張に有効 |
| **外来語弁別**(バレエ/バレー) | 音が類似、由来・意味が異なる | ◎ 高い。語源への認識を深める |
キーワード:表語性は「音から意味へのアクセス正確性」。同義語(意味が同じ)は学習対象にならない。