STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第23回 言語聴覚士国家試験 第84問

神経系第23回
咽頭收縮筋を支配するのはどれか。 a.三叉神経 b.顏面神経 c.舌咽神経 d.迷走神経 e.舌下神経 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — c,d(舌咽神経と迷走神経) 咽頭収縮筋(咽頭収縮器)は3層から構成され、それぞれ異なる神経で支配されます。上・中・下咽頭収縮筋の全てが舌咽神経(IX)と迷走神経(X)の二重支配を受けることが解剖学的事実です。特に迷走神経の咽頭枝と舌咽神経が協働して嚥下運動を制御します。 --- 【各選択肢の解説】 a. 三叉神経 ❌ 誤り。三叉神経(V)は咀嚼筋(側頭筋・咬筋・内側翼突筋・外側翼突筋)と顔面の感覚を支配しており、咽頭収縮筋への運動支配はありません。 b. 顔面神経 ❌ 誤り。顔面神経(VII)は表情筋・アブミ骨筋・茎突舌骨筋などを支配しますが、咽頭収縮筋は支配しません。舌咽神経(IX)と顔面神経(VII)は混同しやすいため注意が必要です。 c. 舌咽神経 ✅ 正しい。舌咽神経(IX)は上咽頭収縮筋と中咽頭収縮筋の主要な運動支配神経です。迷走神経と協働して咽頭嚥下運動を制御します。 d. 迷走神経 ✅ 正しい。迷走神経(X)の咽頭枝は下咽頭収縮筋を含む全咽頭筋を支配します。咽頭期嚥下の最も重要な制御神経です。 e. 舌下神経 ❌ 誤り。舌下神経(XII)は舌筋(内舌筋・外舌筋)を支配し、咽頭収縮筋には直接支配しません。口腔期嚥下の舌運動に関与します。 --- 【試験対策ポイント】 咽頭収縮筋の神経支配(二重支配が重要) | 筋肉 | 主要神経 | 支援神経 | 役割 | |---|---|---|---| | 上咽頭収縮筋 | 舌咽神経(IX) | 迷走神経(X) | 軟口蓋挙上 | | 中咽頭収縮筋 | 舌咽神経(IX) | 迷走神経(X) | 咽頭狭窄 | | 下咽頭収縮筋 | 迷走神経(X) | 舌咽神経(IX) | 食塊送出 | 脳神経の嚥下関連機能 - 三叉神経(V):咀嚼筋、口腔感覚(先行期・口腔準備期) - 顔面神経(VII):舌前2/3味覚、茎突舌骨筋 - 舌咽神経(IX):舌後1/3味覚・感覚、上・中咽頭収縮筋 - 迷走神経(X):咽頭期全体制御、下咽頭収縮筋、食道期 - 舌下神経(XII):舌運動(口腔期) 頻出陥阱:「舌咽神経と顔面神経の区別」「咽頭筋支配は複数神経による」
関連

▶ 第23回 全問一覧

▶ 神経系 の過去問一覧