STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第103問

解剖学第24回
抹消神経について誤っているのはどれか。
  1. 1.髄鞘はシュワン細胞が形成している。
  2. 2.制止膜電位は負(マイナス)である。
  3. 3.体温が低下すると神経伝導速度は増加する。 ✓
  4. 4.軸索の直径が大きいほど神経伝導速度は速い。
  5. 5.活動電位の発生は全か無か(all or nonne)の法則に従う。

正答:3番

解説
# 第24回 第103問 解説 ■ 正答:3番 — 体温が低下すると神経伝導速度は増加する。 神経伝導速度は体温に正の相関があり、体温が低下すると神経伝導速度は低下します。これはイオンチャネルの開閉やイオンの拡散速度が温度に依存し、低温下では化学反応速度が遅くなるためです。正しくは「体温が低下すると神経伝導速度は低下する」となります。 --- 【各選択肢の解説】 1. 髄鞘はシュワン細胞が形成している。 ✅ 正しい。中枢神経系ではオリゴデンドロサイトが、末梢神経系ではシュワン細胞が髄鞘を形成します。本問は末梢神経についての設問なので、シュワン細胞で正解です。 2. 静止膜電位は負(マイナス)である。 ✅ 正しい。静止膜電位は約−70mVで、細胞外が陽性、細胞内が陰性です。Na⁺/K⁺ポンプとK⁺の透過性の高さによって維持されます。 3. 体温が低下すると神経伝導速度は増加する。 ❌ 誤り。これが答えです。体温低下は神経伝導速度を低下させます。イオンの拡散速度や酵素反応速度が温度に依存するため、体温が低下すると伝導速度も低下するとされています。臨床的には、低体温症や冷却下で神経伝導検査を行うと伝導速度が遅く測定されます。 4. 軸索の直径が大きいほど神経伝導速度は速い。 ✅ 正しい。軸索が太いほど内部抵抗が小さく、電流が流れやすいため伝導速度が速くなります。A線維(太い有髄)が最も速く、C線維(細い無髄)が最も遅いです。 5. 活動電位の発生は全か無か(all or none)の法則に従う。 ✅ 正しい。閾値以上の刺激であれば刺激の強さに関わらず活動電位の大きさは一定で、閾値以下では活動電位は発生しません。 --- 【試験対策ポイント】 **体温と神経伝導速度の関係**: - 体温上昇 → 伝導速度**増加** - 体温低下 → 伝導速度**低下** - 局所冷却や低体温症で伝導速度が低下する **神経伝導速度を速くする因子**: - 軸索直径が**大きい**(A線維>B線維>C線維) - **有髄**線維(跳躍伝導) - 体温が**高い** **頻出の誤りやすい知識**: - 「体温低下で速くなる」は誤り(逆) - 髄鞘形成:中枢=**オリゴデンドロサイト**、末梢=**シュワン細胞** - 静止膜電位は約**−70mV**(負の値) - 活動電位は「全か無かの法則」、シナプス電位は段階的(区別すること)
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