第28回 言語聴覚士国家試験 第21問
解剖学第28回
輪状軟骨と関節によって結合するのはどれか。
a.舌骨
b.喉頭蓋軟骨
c.甲状軟骨
d.披裂軟骨
e.気管
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:4番
解説
# 第28回 第21問 解説
■ 正答:**4番 — c,d(甲状軟骨・披裂軟骨)**
輪状軟骨は喉頭の最下位に位置する軟骨であり、その上方の甲状軟骨・披裂軟骨と**関節によって可動性結合**されています。これに対し、舌骨・喉頭蓋軟骨・気管は靭帯や膜組織によって固定的に結合されており、輪状軟骨との関節は存在しません。
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【各選択肢の解説】
**a. 舌骨**
❌ 誤り。舌骨は喉頭の上方に位置し、輪状軟骨との直接的な関節はありません。舌骨と甲状軟骨は靭帯(舌骨甲状靭帯)で結合されますが、輪状軟骨を経由しません。むしろ舌骨は嚥下時に喉頭を挙上させる筋(舌骨上筋群)の付着点として機能します。
**b. 喉頭蓋軟骨**
❌ 誤り。喉頭蓋軟骨は甲状軟骨の上方に位置し、甲状軟骨と靭帯(喉頭蓋甲状靭帯)で結合されます。輪状軟骨との関節や靭帯結合はありません。喉頭蓋の機能は嚥下時に喉頭入口部を被い気道を保護することです。
**c. 甲状軟骨** ✅
✅ 正しい。輪状軟骨と甲状軟骨は**輪状甲状関節(cricothyroid joint)**で結合され、可動関節です。この関節により甲状軟骨は輪状軟骨に対して前方・下方へ傾斜運動を行い、輪状甲状筋の収縮により声帯が伸張・緊張します。これは音声の基本周波数(F0)制御に不可欠な機構です。
**d. 披裂軟骨** ✅
✅ 正しい。披裂軟骨は輪状軟骨の背側上部に位置し、**輪状披裂関節(cricoarytenoid joint)**で可動性に結合されています。この関節により披裂軟骨は声帯を内転・外転させ、声門の開閉制御を行います。内側輪状披裂筋による内転、後部輪状披裂筋による外転が主要な機能です。
**e. 気管**
❌ 誤り。気管は輪状軟骨の下方に続きますが、関節で結合されるのではなく、輪状気管靭帯(cricotracheal ligament)と呼ばれる線維性の膜によって固定的に結合されています。この結合は可動性を持たない固定です。
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【試験対策ポイント】
**喉頭軟骨間の結合様式を整理**(頻出:区別が重要):
| 関連軟骨 | 結合の種類 | 可動性 | 機能 |
|---|---|---|---|
| **輪状軟骨 ↔ 甲状軟骨** | 関節(輪状甲状関節) | 可動 | 輪状甲状筋収縮→甲状軟骨前傾→声帯緊張→F0制御 |
| **輪状軟骨 ↔ 披裂軟骨** | 関節(輪状披裂関節) | 可動 | 声帯の内転・外転→声門開閉 |
| 甲状軟骨 ↔ 喉頭蓋軟骨 | 靭帯(喉頭蓋甲状靭帯) | 固定 | 嚥下時に喉頭入口部を被う |
| 輪状軟骨 ↔