第24回 言語聴覚士国家試験 第12問
リハ医学第24回
筋力増強訓練について誤っているのはどれか。
- 1.等尺性運動は関節の動きを伴う。 ✓
- 2.遠心性収縮は筋の長さが伸張する。
- 3.等速性運動訓練は機器を用いて行う。
- 4.MMTが2の場合は自動介助運動を行う。
- 5.MMTが3の場合は自動運動を行う。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 等尺性運動は関節の動きを伴う。
等尺性運動(アイソメトリック運動)は「筋の長さが変わらない運動」であり、定義上、関節の動きを伴わないことが特徴です。むしろ関節を固定した状態で筋を収縮させるため、「動きを伴わない」が正しい説明です。
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【各選択肢の解説】
1. 等尺性運動は関節の動きを伴う。
❌ 誤り。等尺性運動(アイソメトリック)は筋の長さが一定に保たれ、関節は動きません。関節が動くのは等張性運動(筋の長さが変わる運動)です。
2. 遠心性収縮は筋の長さが伸張する。
✅ 正しい。遠心性収縮(エキセントリック収縮)とは、筋が収縮しながら同時に伸張する状態で、筋が長くなります。階段を下りるときなどの動きです。
3. 等速性運動訓練は機器を用いて行う。
✅ 正しい。等速性運動(アイソキネティック運動)は一定の速度で運動させるため、サイベックスなどの専門機器が必要です。
4. MMTが2の場合は自動介助運動を行う。
✅ 正しい。MMTの段階別運動処方は以下の通りです:MMT 1→自動介助運動の準備段階、MMT 2→自動介助運動、MMT 3→自動運動、MMT 4以上→抵抗運動。
5. MMTが3の場合は自動運動を行う。
✅ 正しい。MMT 3(重力に抗して動かせるが、抵抗に対抗できない)の場合、自動運動が適応となります。
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【試験対策ポイント】
筋力訓練の分類
| 運動の種類 | 定義 | 関節の動き | 例 |
|---|---|---|---|
| 等尺性運動 | 筋長が一定 | なし(関節固定) | 壁押し |
| 遠心性収縮 | 筋長が伸張 | あり(負荷に抵抗) | 階段下行 |
| 求心性収縮 | 筋長が短縮 | あり(挙上運動) | 階段上行 |
| 等張性運動 | 張力が一定 | あり | 通常の運動 |
| 等速性運動 | 速度が一定 | あり(機器で制御) | サイベックス |
MMT段階別運動処方
| MMT | 筋力程度 | 適応運動 |
|---|---|---|
| 0 | 収縮なし | 電気刺激・マッサージ |
| 1 | わずかな収縮 | 自動介助運動準備 |
| 2 | 重力を除いた環境で可動 | 自動介助運動 |
| 3 | 重力に抗して可動 | 自動運動 |
| 4 | 多少の抵抗に抗して可動 | 抵抗運動 |
| 5 | 最大抵抗に抗して可動 | 高負荷抵抗運動 |
頻出の誤解
• 「等尺性=関節が動く」→完全な誤り。等尺性の定義は「動きなし」
• 遠心性収縮は「伸張」しながら「収縮」する矛盾に注意