STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第124問

認知心理学第24回
短期記憶に保持された情報を反復することを示すのはどれか。
  1. 1.チャンク
  2. 2.リハーサル ✓
  3. 3.スキーマ
  4. 4.プライミング
  5. 5.復号化

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — リハーサル 短期記憶に保持された情報を反復することは「リハーサル」と呼ばれます。これは情報が短期記憶から消失するのを防ぎ、必要に応じて長期記憶への転送を促進するための認知的戦略です。 --- 【各選択肢の解説】 1. チャンク ❌ 誤り。チャンクは「情報単位の再構成」を意味します。意味のある単位にまとめることで短期記憶の容量を効率的に使う方法であり、反復ではなく情報の統合・圧縮プロセスです。 2. リハーサル ✅ 正しい。短期記憶内の情報を繰り返す(心内反復)ことを指し、維持リハーサル(情報保持)と精緻化リハーサル(意味的加工)の2種類があります。短期記憶の容量制限により、反復がなければ数秒で消失します。 3. スキーマ ❌ 誤り。スキーマは「知識の体系的な枠組み」を意味し、既存知識の構造化です。反復プロセスではなく、新しい情報を既存の知識構造に統合する際に機能します。 4. プライミング ❌ 誤り。プライミングは「先行刺激が後続刺激の処理に影響を与える現象」です。無意識的な促進効果であり、短期記憶への反復的保持とは別のメカニズムです。 5. 復号化 ❌ 誤り。復号化は「符号化された情報を取り出す過程」を意味し、記憶検索段階のプロセスです。短期記憶内での情報保持(反復)とは異なります。 --- 【試験対策ポイント】 短期記憶の主要概念の整理 | 概念 | 定義 | 機能 | |---|---|---| | リハーサル | 情報の繰り返し | 短期記憶保持・長期記憶転送 | | チャンク | 意味ある単位への再構成 | 容量効率化 | | スキーマ | 知識の枠組み構造 | 既存知識との統合 | 短期記憶の容量と保持時間 - 容量:約7±2個の情報単位(Miller, 1956) - 保持時間:無反復で数秒~数十秒 - リハーサルなし→急速に消失 リハーサルの2つのタイプ - 維持リハーサル:情報の機械的繰り返し(容量維持のみ) - 精緻化リハーサル:意味的加工を含む反復(長期記憶への転送効率が高い) 紛らわしい概念の区別 - リハーサル(過程)vs スキーマ(構造) - リハーサル(短期記憶内の操作)vs 復号化(記憶検索段階) - リハーサル(顕在的反復)vs プライミング(無意識的促進)
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