第24回 言語聴覚士国家試験 第123問
聴覚系第24回
音響性聴覚障害について正しいのはどれか。
a.内耳性難聴である。
b.250Hzの聴覚閾値が上昇する。
c.スマートフォンによる音楽聴取は安全である。
d.長年、騒音職場で働いている者に発症しやすい。
e.聴覚障害の程度は曝露した音の圧力、時間、個々の易受傷性による。
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — a,d,e
音響性聴覚障害は騒音曝露による内耳障害であり、4kHz付近の聴力低下が典型的です。長年の騒音職場曝露が主要なリスク要因であり、聴覚障害の程度は音圧・曝露時間・個人の易受傷性(遺伝素因や加齢)に依存します。
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【各選択肢の解説】
a. 内耳性難聴である。
✅ 正しい。音響性聴覚障害は騒音により内耳のコルチ器(蝸牛神経終末器官)が損傷される感音難聴であり、内耳性難聴に分類されます。
b. 250Hzの聴覚閾値が上昇する。
❌ 誤り。音響性聴覚障害の典型的な特徴は4kHz付近(3~6kHz)での聴力低下です。低周波数(250Hz)の閾値は比較的温存されるため、この選択肢は誤りです。
c. スマートフォンによる音楽聴取は安全である。
❌ 誤り。イヤホンやヘッドフォンで長時間高音量で聴取すると、騒音曝露と同様に内耳障害を引き起こす可能性があります。特に若年層の過度な音楽聴取は問題視されており、安全とは言えません。
d. 長年、騒音職場で働いている者に発症しやすい。
✅ 正しい。音響性聴覚障害は慢性騒音曝露による職業性難聴の代表例です。工事現場・製造業・航空産業などの騒音職場での長期勤務が主要なリスク要因です。
e. 聴覚障害の程度は曝露した音の圧力、時間、個々の易受傷性による。
✅ 正しい。音響性聴覚障害の程度は以下3要因に依存します:(1)音圧レベル(dB)、(2)曝露時間、(3)個人差(遺伝素因・加齢・代謝状態など)。これはISO基準でも確立されています。
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【試験対策ポイント】
音響性聴覚障害の特徴:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 難聴の型 | 感音難聴(内耳性) |
| 典型的な周波数 | 4kHz中心(Cディップ) |
| 低周波 | 250Hz~1kHz は保存傾向 |
| 原因 | 騒音職場での慢性曝露 |
| 依存因子 | 音圧 × 時間 × 個人易受傷性 |
【間違えやすい点】
- 4kHzではなく「250Hz」を選ぶ誤り→低周波は障害されにくい
- スマートフォン聴取の安全性を過信→若年者でも難聴発症例あり
- eの「易受傷性」は単なる年齢ではなく、遺伝的素因・代謝・ストレスなど多因子