第24回 言語聴覚士国家試験 第126問
認知心理学第24回
ヒューリスティックスはどれか。
- 1.必ず成功するとは限らないが、経験則や思いつきを適用する方法。 ✓
- 2.いろいろな解決法の適用と失敗とを繰り返して問題解決をめざす方法
- 3.課題状況を見直し諸情報を再編成して解決の見通しを立てる方法
- 4.過去に解決した問題との類似性に基づいて課題解決方法を探る方法
- 5.さまざまな個別事例を集め、まとめあげて一般的な原理を導き出す方法
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 必ず成功するとは限らないが、経験則や思いつきを適用する方法
ヒューリスティックスは、複雑な問題を素早く解決するために、完全な論理的分析を避けて経験や直感的なルール(思いつき)を用いる心理的プロセスです。確実性は保証されませんが、実生活では多くの場合で効率的に機能します。
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【各選択肢の解説】
1. 必ず成功するとは限らないが、経験則や思いつきを適用する方法。
✅ 正しい。ヒューリスティックスの定義そのものです。経験則や直感的なルール(代表性ヒューリスティック、利用可能性ヒューリスティックなど)を活用して、完全な論理分析なしに問題を解決する方法を指します。
2. いろいろな解決法の適用と失敗とを繰り返して問題解決をめざす方法
❌ 誤り。これは「試行錯誤法(trial and error)」です。複数の方法を試しながら成功にたどり着く方法であり、系統的な経験則や思いつきではなく、単純な反復学習プロセスです。
3. 課題状況を見直し諸情報を再編成して解決の見通しを立てる方法
❌ 誤り。これは「洞察(insight)」または「問題解決における再構成」を指しています。問題の本質を捉え直し、新たな視点で情報を再編成するプロセスで、ヒューリスティックスの軽率さや経験則の使用とは異なります。
4. 過去に解決した問題との類似性に基づいて課題解決方法を探る方法
❌ 誤り。これは「類推(analogy)」です。過去の経験の類似性を利用する点でヒューリスティックスと重なる部分もありますが、より論理的で構造的な思考プロセスです。ヒューリスティックスよりも「検証の精密性」が高いため、異なる認知戦略に分類されます。
5. さまざまな個別事例を集め、まとめあげて一般的な原理を導き出す方法
❌ 誤り。これは「帰納法(induction)」です。個別の事例から一般原理を導く論理的方法であり、経験則や思いつきの即時適用とは異なります。むしろ科学的・体系的なアプローチです。
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【試験対策ポイント】
問題解決の代表的な方法(認知心理学)
| 方法 | 特徴 | 成功率 |
|---|---|---|
| ヒューリスティックス | 経験則・直感的ルール・素早い判断 | 確実ではないが効率的 |
| 試行錯誤法 | 複数の方法を反復・失敗学習 | 時間がかかる |
| 洞察 | 問題の本質を捉え直し・再構成 | 創造的だが予測不可能 |
| 類推 | 過去問題との構造的類似性利用 | 比較的高いが限定的 |
| 帰納法 | 個別事例→一般原理(科学的) | 高いが時間がかかる |
ヒューリスティックスに関連する頻出キーワード
- 代表性ヒューリスティック:典型的特徴を過度に重視
- 利用可能性ヒューリスティック:思い出しやすい情報を重視
- 係留ヒューリスティック:最初の情報に引きずられる
- 認知バイアス:ヒューリスティックスの使用による判断誤り
【見分けるコツ】
「経験則」「思いつき」「完全ではない」というキーワードが出たら、ヒューリスティックスを疑い、