第24回 言語聴覚士国家試験 第127問
心理測定法第24回
誤っているのはどれか。
- 1.偶然誤差の大きさはほぼ一定である。 ✓
- 2.幾何学的錯視は恒常誤差の例である。
- 3.時間誤差は刺激の呈示順序による影響である。
- 4.空間誤差は刺激の呈示位置による影響である。
- 5.系列誤差は上昇系列と下降系列とで測定値が異なることである。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 偶然誤差の大きさはほぼ一定である。
偶然誤差の定義は「ランダムに発生する誤差で、その大きさは試行ごとに変動する」ものです。「ほぼ一定」というのは恒常誤差の特徴であり、偶然誤差の本質と矛盾しています。
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【各選択肢の解説】
1. 偶然誤差の大きさはほぼ一定である。
❌ 誤り。偶然誤差(random error)の特徴は「ランダムに変動する」ことであり、大きさが一定ではなく試行ごとに異なります。大きさが一定なのは恒常誤差(systematic error)です。
2. 幾何学的錯視は恒常誤差の例である。
✅ 正しい。幾何学的錯視(例:ミュラー・リヤー錯視)は一定方向に常に同じ大きさで生じるため、恒常誤差の典型例です。
3. 時間誤差は刺激の呈示順序による影響である。
✅ 正しい。時間誤差(temporal error)は、比較刺激が先に呈示される場合と後に呈示される場合で判断が異なる現象です。
4. 空間誤差は刺激の呈示位置による影響である。
✅ 正しい。空間誤差(spatial error)は、刺激が画面左右どちらに呈示されるかによって判断が影響を受ける現象です。
5. 系列誤差は上昇系列と下降系列とで測定値が異なることである。
✅ 正しい。系列誤差(order error)は、刺激の呈示順序(上昇系列:弱→強、下降系列:強→弱)によって測定値が異なることを指します。
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【試験対策ポイント】
| 誤差の種類 | 定義 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|---|
| **恒常誤差(系統誤差)** | 一定方向に繰り返し生じる | 大きさ・方向が一定 | 幾何学的錯視、器械の仕様 |
| **偶然誤差** | ランダムに変動 | 大きさが変動、相殺される | 測定時の注意散漫 |
| **時間誤差** | 呈示順序による影響 | 先行vs.後行で異なる | 前後の刺激判断 |
| **空間誤差** | 呈示位置による影響 | 左右・上下で異なる | 視覚刺激の位置依存 |
| **系列誤差** | 上昇/下降系列による影響 | 方向により値が異なる | 恒常法・限界法 |
頻出ポイント:「ほぼ一定」というキーワードは恒常誤差の特徴。偶然誤差は「変動する」「ランダム」という対照的な性質を持つことが区別のコツです。