第24回 言語聴覚士国家試験 第143問
言語学第24回
動詞「歩く」の上位語はどれか。
- 1.犬
- 2.道
- 3.走る
- 4.動く ✓
- 5.ゆっくり
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 動く
「歩く」は「動く」の下位語です。「動く」はより広い意味の上位概念であり、歩く、走る、跳ぶなど様々な移動方法を包含しています。上位語とは、より一般的で広い意味を持つ語を指します。
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【各選択肢の解説】
1. 犬
❌ 誤り。犬は「歩く」の主体(アクター)であり、上位語ではありません。行為者と述語の関係は意味論的な階層関係ではなく、構文的な役割関係です。
2. 道
❌ 誤り。道は「歩く」の場所(ロケーション)であり、上位語ではありません。行為が起こる場所を示す要素であり、語の意味的な階層関係を形成しません。
3. 走る
❌ 誤り。走ることと歩くことは、ともに移動を表す行為ですが、上下関係ではなく対等の関係(同位語・並列語)です。両者は共通の上位語「動く」を持つ下位語同士です。
4. 動く
✅ 正しい。「動く」は「歩く」より一般的で広い意味です。「動く」の下位語には歩く、走る、跳ぶなど様々な具体的な移動方法が含まれます。これが上位語の定義です。
5. ゆっくり
❌ 誤り。ゆっくりは「速度」を修飾する副詞であり、動詞「歩く」を修飾する修飾要素です。述語動詞と修飾詞の関係は語彙的な階層関係ではありません。
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【試験対策ポイント】
上位語・下位語の判定方法
| 関係 | 定義 | 例 |
|---|---|---|
| 上位語 | より一般的・広い意味 | 動く(上位)←歩く(下位) |
| 下位語 | より具体的・狭い意味 | 歩く、走る、跳ぶ(いずれも下位) |
| 同位語 | 共通の上位語を持つ対等関係 | 歩く・走る・跳ぶは互いに同位 |
引っかかりやすい誤選択肢の区別
- 選択肢1・2(犬・道):動詞の構文的役割(主体・場所)と語彙的階層の混同が誤り
- 選択肢3(走る):「歩く」に意味的に近いが、上下関係ではなく同位関係が重要
- 選択肢5(ゆっくり):修飾要素と被修飾要素の混同が誤り
ST国試での言語学頻出項目
- 意味論:上位語・下位語・同位語の識別
- 統語論:文構造と格(主格・対格など)
- 音韻論:対立関係と弁別的特徴
上位語問題は「より広い意味を持つ語」を選ぶという原則が鍵です。