STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第144問

言語学第24回
共通語(東京方言)で誤用とされている用法を含む例はどれか。 a.朝ゴミを出しといて。 b.昨日青汁を飲んじゃった。 c.それでは電報を読ませていただきます。 d.そのキノコは食べれないよ。 e.あそこで食べていこうよ。 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — c,d 共通語(東京方言)で文法的に誤用とされている用法は、c「読ませていただきます」(謙譲語の過剰使用)と d「食べれないよ」(ら抜き言葉)です。これら2つは標準的な共通語として避けるべき表現です。 --- 【各選択肢の解説】 a. 朝ゴミを出しといて。 ✅ 正しい。「〜ておく」の口語的短縮形「〜といて」は日本語として許容される表現です。共通語でも日常会話で広く使われており、誤用とは判断されません。 b. 昨日青汁を飲んじゃった。 ✅ 正しい。「〜てしまう」の口語的短縮形「〜ちゃった」は共通語として確立された用法です。「やっちゃう」などと同様、日常的に使用され誤用ではありません。 c. それでは電報を読ませていただきます。 ❌ 誤り。「読ませていただく」は謙譲語の過剰使用(二重敬語)です。正しくは「読ませてもらいます」または「読ませていただきたく存じます」などと、相手に許可を求める文脈でのみ使用すべき表現です。「読み上げます」が最も適切です。 d. そのキノコは食べれないよ。 ❌ 誤り。「食べれない」はら抜き言葉で、共通語の標準形では誤用です。正しくは「食べられない」(可能形の正形)です。ら抜き言葉は若年層を中心に広がっていますが、標準共通語では避けるべき表現として指摘されています。 e. あそこで食べていこうよ。 ✅ 正しい。「〜ていく」は「〜する状態が続く」「これからも継続する」という意味で、共通語として確立された用法です。誤用ではありません。 --- 【試験対策ポイント】 敬語誤用の識別法: - ×二重敬語(敬語+敬語の重複):「読ませていただく」「おっしゃられる」 - ×不適切な敬語選択:相手に許可を求める文脈でない場合の「いただく」 ら抜き言葉の判別: - ❌「食べれない」「見れない」「できれない」→ ✅「食べられない」「見られない」「できない」 - 口語的短縮形(〜といて、〜ちゃった)は許容範囲内 共通語における許容範囲: | 表現形 | 誤用判定 | 理由 | |---|---|---| | 〜ておく→〜といて | 許容 | 日常的に確立された短縮形 | | 〜てしまう→〜ちゃった | 許容 | 共通語として標準化 | | 〜ていく | 許容 | 正規の文法用法 | | ら抜き言葉 | 誤用 | 可能形の標準形を逸脱 | | 二重敬語 | 誤用 | 敬語の過剰・不適切使用 |
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