第25回 言語聴覚士国家試験 第1問
医学総論第25回
誤っている組み合わせはどれか
a.標準予防策 ― 接触感染予防
b.ICF ― 疾患分類
c.ノーマライゼーション ― コロニーでの生活
d.インクルーシブ教育 ― 共生社会の形成
e.インフォームド・コンセント ― 説明された上での同意
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — b,c の組み合わせが誤っている
ICFは「国際生活機能分類」であり疾患分類ではなく、疾患をもつ人の機能と生活上の制限を分類する手段です。またノーマライゼーションは「一般的な社会生活への統合」を意味し、コロニー(隔離施設)での生活という限定的な解釈は誤りです。
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【各選択肢の解説】
a. 標準予防策 ― 接触感染予防
✅ 正しい。標準予防策は接触感染・飛沫感染・空気感染の全経路を想定した感染対策の基本であり、接触感染予防は標準予防策の重要な要素です。
b. ICF ― 疾患分類
❌ 誤り。ICF(国際生活機能分類)は疾患分類ではなく、ICD(国際疾病分類)が疾患分類です。ICFは「身体機能・構造」「活動」「参加」の3つのレベルで、疾患をもつ人の生活機能全体を分類する枠組みです。
c. ノーマライゼーション ― コロニーでの生活
❌ 誤り。ノーマライゼーションは「障害者も健常者と同じ一般的な社会環境で生活する」という理念です。コロニー(隔離施設での限定的生活)はノーマライゼーションの対極であり、むしろ脱施設化を目指す思想と相反しています。
d. インクルーシブ教育 ― 共生社会の形成
✅ 正しい。インクルーシブ教育は障害の有無に関わらず全ての子どもが共に学ぶ環境を実現するもので、共生社会の形成に直結する教育理念です。
e. インフォームド・コンセント ― 説明された上での同意
✅ 正しい。インフォームド・コンセントは「informed(十分な情報提供)」+「consent(同意)」であり、医療者からの説明と患者の自由な意志による同意が必須要件です。
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【試験対策ポイント】
|概念|定義|対象|
|---|---|---|
|ICD|国際疾病分類|疾患・障害の分類|
|ICF|国際生活機能分類|疾患をもつ人の機能と生活制限|
|医学モデル|疾患中心|病気の治癒|
|生活モデル|生活機能中心|QOL向上・参加拡大|
【重要な倫理・理念の区別】
- ノーマライゼーション:一般社会への統合(デンマーク発祥・北欧理念)
- インクルーシブ教育:共に学ぶ環境構築(日本は2012年障害者権利条約批准)
- インフォームド・コンセント:患者の自己決定権(ヘルシンキ宣言より発展)
【頻出の組み合わせ誤りの見分け方】
b問のようにICF・ICD・医学モデル・生活モデルを混同させる出題は頻出です。「分類」という言葉に引きずられないこと。c問のコロニーは「隔離・施設中心」の古い時代の概念であり、現代理念(ノーマライゼーション、インクルーシブ教育)とは相反します。