第25回 言語聴覚士国家試験 第11問
リハ医学第25回
廃用症候群でみられるのはどれか
- 1.肺活量の増加
- 2.筋持久力の増加
- 3.認知機能の向上
- 4.循環血液量の増加
- 5.安静時心拍数の増加 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 安静時心拍数の増加
廃用症候群は不動状態の継続により生じる全身的な身体機能低下です。心臓血管系では、循環血液量の減少に代償して安静時心拍数が増加します。これは心臓の一回拍出量が低下するため、同じ分時心拍出量を維持するために頻拍になる適応反応です。
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【各選択肢の解説】
1. 肺活量の増加
❌ 誤り。廃用症候群では呼吸筋の筋力低下や胸郭可動性の制限により肺活量は低下します。不動化によって肺機能全般が減少するため、増加することはありません。
2. 筋持久力の増加
❌ 誤り。不動状態により筋タンパク質が分解され、筋量の減少と筋の酸化能の低下が起こります。したがって筋持久力は低下し、増加することはありません。
3. 認知機能の向上
❌ 誤り。長期の不動化・寝たきり状態では、精神的ストレス、睡眠障害、さらには脳血流低下により認知機能は低下傾向を示します。向上することはありません。
4. 循環血液量の増加
❌ 誤り。不動状態では重力に対する抗重力刺激が減少し、循環血液量は減少します。この結果、血圧低下や起立性低血圧のリスクが高まります。増加することはありません。
5. 安静時心拍数の増加
✅ 正しい。廃用症候群では循環血液量の減少と一回拍出量の低下により、分時心拍出量を維持するために安静時心拍数が代償的に増加します。これは廃用症候群の特徴的な所見です。
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【試験対策ポイント】
廃用症候群の主要な身体機能変化
| 身体系統 | 変化 | メカニズム |
|---|---|---|
| 循環系 | 血液量↓・HR↑・起立性低血圧 | 重力刺激の喪失 |
| 呼吸系 | 肺活量↓・肺機能低下 | 呼吸筋の筋力低下 |
| 筋骨格系 | 筋量↓・骨密度↓・拘縮 | タンパク質分解・不動化 |
| 神経系 | 深部感覚低下・平衡機能低下 | 求心性入力の低下 |
| 代謝 | 耐糖能低下・脂質代謝異常 | インスリン感受性低下 |
| 認知・心理 | 認知機能低下・抑うつ傾向 | 刺激の低下・精神的ストレス |
キーワード:「不動化による全身機能の低下」→循環血液量の減少が中心メカニズム