STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第25回 言語聴覚士国家試験 第137問

音声学第25回
モーラ音素/Q/の異音として出現しないのはどれか
  1. 1.[n] ✓
  2. 2.[s]
  3. 3.[ ɕ ]
  4. 4.[t]
  5. 5.[k]

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — [n] モーラ音素/Q/(撥音便「ん」)は、後続音の調音位置や様式に同化して異音として出現します。[n]は/Q/の異音ではなく、独立した音素/N/(撥音「ん」の鼻音版)であり、/Q/とは系統が異なります。 --- 【各選択肢の解説】 1. [n] ❌ 誤り。[n]はモーラ音素/Q/の異音ではなく、独立した音素/N/(鼻音の撥音)です。/Q/は後続音に完全に同化する閉鎖音の無声化型ですが、[n]は鼻音で音質が根本的に異なります。 2. [s] ✅ 正しい。「さった」[sat-ta]の最初の[s]のように、後続音がsの音節の場合、/Q/は同化して[s]になります。 3. [ ɕ ] ✅ 正しい。「しった」[ɕit-ta]の場合、後続音が[ ɕ ](シャ行の音)のため、/Q/が同化して[ ɕ ]になります。 4. [t] ✅ 正しい。「ぎった」[kit-ta]のように、後続音が[t]の場合、/Q/は同化して[t]になります。これが/Q/の基本形です。 5. [k] ✅ 正しい。「がっこう」[gak-ko:]の場合、後続音が[k]のため、/Q/が同化して[k]になります。 --- 【試験対策ポイント】 モーラ音素/Q/と音素/N/の区別 | 項目 | /Q/(撥音便) | /N/(撥音) | |---|---|---| | 音韻的性質 | 後続音に同化する閉鎖音 | 独立した鼻音 | | 典型異音 | [t][k][s][ ɕ ][p][m][ŋ]など | [n](鼻音のみ) | | 出現位置 | 音節核の直後(後続音がある) | 文末など単独で出現可 | | 例 | 「あった」[at-ta] | 「みん」[miN] | /Q/の異音化メカニズム:後続音の調音位置に同化 - 歯茎音[s][ ɕ ][t] → 対応する場所で閉鎖 - 軟口蓋音[k] → [k]に同化 - 両唇音[p] → [p]に同化 - 鼻音[m][n][ŋ] → 対応する鼻音に同化 キーワード:「同化」「後続音依存」「閉鎖音の無声化」
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