第25回 言語聴覚士国家試験 第138問
音響学第25回
誤っているのはどれか
- 1.音圧レベルは20μPawo基準にしている
- 2.音圧を2倍にすると音圧レベルは約3dB上昇する ✓
- 3.音圧を10倍にすると音圧レベルは20dB上昇する
- 4.音圧レベルを3dB上昇させると音の強さは約2倍になる
- 5.音圧レベルでー40dBの音は人の最小可聴値を下回る
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 音圧を2倍にすると音圧レベルは約3dB上昇する
音圧を2倍にすると、音圧レベルは約6dB上昇します。音圧レベル(SPL)の計算式はL=20log10(p/p0)であり、音圧が2倍になると20log10(2)≈6.02dBの上昇となるため、選択肢2の「約3dB」は誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 音圧レベルは20μPaを基準にしている
✅ 正しい。基準音圧p0=20μPa(マイクロパスカル)は国際標準です。これは空気中における人間の最小可聴閾値(1kHzで0dB)として定義されています。
2. 音圧を2倍にすると音圧レベルは約3dB上昇する
❌ 誤り。音圧が2倍になると、L=20log10(2)≈6.02dBの上昇です。「約3dB」は音圧を1.41倍(√2倍)にした場合の上昇量です。選択肢との混同が誤答の原因となりやすい問題です。
3. 音圧を10倍にすると音圧レベルは20dB上昇する
✅ 正しい。L=20log10(10)=20×1=20dBです。これは正確な計算結果です。
4. 音圧レベルを3dB上昇させると音の強さは約2倍になる
✅ 正しい。音の強さはI∝p²の関係があります。音圧が1.41倍(√2倍)になると強さは2倍になり、これが3dBの上昇に相当します。逆算するとL=20log10(1.414)≈3.01dBとなります。
5. 音圧レベルで-40dBの音は人の最小可聴値を下回る
✅ 正しい。0dBが基準(最小可聴値)であり、-40dBはこれより40dB下にあるため最小可聴値を大きく下回ります。実際には最小可聴値より小さい音は知覚できません。
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【試験対策ポイント】
dB計算の核心:「音圧」vs「強さ」
| 項目 | 係数 | dB上昇 |
|---|---|---|
| 音圧2倍 | 2 | 20log₁₀(2)=6dB |
| 音圧√2倍 | 1.414 | 20log₁₀(1.414)≈3dB |
| 強さ2倍 | 2 | 10log₁₀(2)≈3dB |
| 強さ10倍 | 10 | 10log₁₀(10)=10dB |
重要な基準値
- 基準音圧:20μPa(1kHz、0dB SPL=最小可聴値)
- 基準強さ:10⁻¹²W/m²(1kHz)
- 基準電圧:1V(電気音響測定時)
頻出の混同パターン
- 「音圧が2倍」→ 6dB上昇(×3dBと混同)
- 「強さが2倍」→ 3dB上昇(×6dBと混同)