STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第25回 言語聴覚士国家試験 第170問

言語発達障害学第25回
自閉症スペクトラム障害に対する支援の原則でないのはどれか
  1. 1.共感的な関係
  2. 2.構造化
  3. 3.刺激の低減
  4. 4.肯定的なアプローチ
  5. 5.指示的な態度 ✓

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — 指示的な態度 自閉症スペクトラム障害(ASD)の支援は、本人の自発性や選択肢の提示を重視する「協調的・パートナーシップ的」なアプローチが原則です。一方的な指示と命令を中心とした「指示的な態度」は、ASDの支援原則に矛盾し、本人との関係構築や動機づけを損なうため誤りです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 共感的な関係 ✅ 正しい。ASDの支援では、本人の視点や感覚的な世界を理解しようとする共感的姿勢が重要です。これにより信頼関係が構築され、支援の効果が高まります。 2. 構造化 ✅ 正しい。構造化(視覚支援・スケジュール提示・環境整理など)はASD支援の中核原則です。予測可能性を高めることで不安が軽減され、問題行動の減少につながります。 3. 刺激の低減 ✅ 正しい。ASDは感覚過敏性が高いため、過度な刺激(騒音・光・におい)の低減が必須です。環境調整を通じて、本人が落ち着いて活動できる基盤を整えます。 4. 肯定的なアプローチ ✅ 正しい。強化(褒める・認める)に基づいた肯定的アプローチがASD支援の標準です。叱責や否定的フィードバックは信頼関係を損ないます。 5. 指示的な態度 ❌ 誤り。ASD支援では「一方的な指示」ではなく、本人の自発性を引き出す「協調的・提案的な態度」が重視されます。選択肢の提示や視覚支援を通じた非強制的なアプローチが基本です。 --- 【試験対策ポイント】 ASD支援の5大原則: | 原則 | 内容 | 背景 | |---|---|---| | 共感的関係 | 本人の視点理解 | 信頼構築、動機づけ向上 | | 構造化 | 予測可能性の確保 | 不安軽減、問題行動減少 | | 刺激低減 | 感覚過敏への対応 | 落ち着き、集中力向上 | | 肯定的アプローチ | 強化・認める | 自己肯定感、学習効率向上 | | 協調的態度 | 自発性の尊重(非指示的) | パートナーシップ、自己決定 | キーワード:「指示的態度は避ける」→「提案的・協調的なアプローチ」 頻出の誤答パターン:「構造化=厳格な指示」と誤解することですが、ASDの支援における構造化は「環境・情報の整理」であり、本人の自発性を制限するものではありません。
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