STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第25回 言語聴覚士国家試験 第25問

認知心理学第25回
状況を理解するのに用いられる知識でないのはどれか a.スクリプト b.スキーマ c.フレーム d.チャンク e.ヒューリスティックス 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — d.チャンク、e.ヒューリスティックス 状況を理解するのに用いられる知識は、スクリプト・スキーマ・フレームのように「状況や文脈に関する構造化した知識」です。一方、チャンクは短期記憶内での「情報の圧縮単位」であり、ヒューリスティックスは「判断や意思決定の際の心的捷径」であって、状況理解そのものには直結しません。 --- 【各選択肢の解説】 1. スクリプト ✅ 正しい。状況理解に用いられます。日常的な行動の順序パターン(例:レストランでの一連の行動)を知識として保持し、新しい場面の理解に活用します。 2. スキーマ ✅ 正しい。状況理解に用いられます。特定の概念やカテゴリ、状況について、典型的な属性や関係性を示す知識構造で、場面の意味付けと理解を促進します。 3. フレーム ✅ 正しい。状況理解に用いられます。特定の物体や事象に関連する複数の属性やスロットを含む知識構造で、Minskyが提唱し、状況の文脈的解釈に活用されます。 4. チャンク ❌ 誤り(状況理解に用いられない)。チャンクは短期記憶の容量制限を補うため、既存知識に基づいて情報をまとめる「記憶単位」です。状況理解というより、記憶負荷軽減が主目的です。 5. ヒューリスティックス ❌ 誤り(状況理解に用いられない)。ヒューリスティックスはTverskyとKahnemanが提唱した「判断や推論の心的捷径」で、迅速な意思決定に用いられますが、状況そのものの理解ではなく判断の効率化に関わります。 --- 【試験対策ポイント】 状況理解の知識構造(3つのキーワード) | 知識構造 | 定義 | 例 | |---|---|---| | スクリプト | 日常的な行動の時系列パターン | 食事の手順、病院の受診手順 | | スキーマ | 概念やカテゴリの属性・関係性 | 「医者」の特徴・役割 | | フレーム | 物体や事象のスロット(属性)構造 | 「部屋」=床、壁、天井、窓など | 記憶と判断に関わる知識(紛らわしい概念) | 概念 | 機能 | 適用場面 | |---|---|---| | チャンク | 記憶容量の補完(情報の圧縮) | 短期記憶での情報処理 | | ヒューリスティックス | 判断・推論の心的捷径 | 不確実性下での意思決定 | この问題の核:「状況の『理解』に用いられるか」vs「記憶や判断の『効率化』に用いられるか」の区別
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