STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第25回 言語聴覚士国家試験 第27問

学習心理学第25回
古典的条件づけとオペラント条件付け(道具的条件付け)との両方に関連するのはどれか
  1. 1.
  2. 2.消去 ✓
  3. 3.モデル
  4. 4.無条件刺激
  5. 5.自発的行動

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 消去 消去とは、学習された反応を弱化させるプロセスで、古典的条件づけとオペラント条件づけの両方で成立します。古典的条件づけでは条件刺激を無条件刺激なしで繰り返し提示し、オペラント条件づけでは強化を伴わない行動を繰り返させることで、いずれの学習形式でも条件反応の頻度や強度が低下する点が共通です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 罰 ❌ 誤り。罰はオペラント条件づけに固有の概念です。古典的条件づけには「罰」というメカニズムは存在しません。古典的条件づけの基本要素は無条件刺激と条件刺激のペアリングであり、罰というような行動結果の提示は含まれません。 2. 消去 ✅ 正しい。消去は両方の学習パラダイムで共通に成立します。古典的条件づけでは「条件刺激のみ提示(無条件刺激なし)」により条件反応が減弱し、オペラント条件づけでは「行動後に強化がない」ことで行動頻度が減弱します。いずれも「学習を支えていた要素の除去」という同一原理です。 3. モデル ❌ 誤り。モデルは観察学習(社会的学習理論)に関連する概念であり、古典的条件づけやオペラント条件づけには当てはまりません。これは全く別の学習メカニズムです。 4. 無条件刺激 ❌ 誤り。無条件刺激は古典的条件づけに固有です。オペラント条件づけでは「行動の結果としての強化子」が重要であり、無条件刺激という概念は使用されません。オペラント条件づけでは強化子(報酬など)が機能しますが、これは無条件刺激とは異なります。 5. 自発的行動 ❌ 誤り。自発的行動はオペラント条件づけに固有です。古典的条件づけでは反応は誘発的(刺激によって引き出される)であり、自発性を必要としません。オペラント条件づけだけが「行為者が自発的に起こした行動が、その結果によって強化される」という原理に依存しています。 --- 【試験対策ポイント】 両学習形式の比較(問題解法の鍵) | 要素 | 古典的条件づけ | オペラント条件づけ | |---|---|---| | 基本構造 | 刺激と刺激のペアリング | 行動と結果のペアリング | | 反応の性質 | 誘発的(刺激に引き出される) | 自発的 | | 重要な刺激 | 無条件刺激 | 強化子・罰 | | 消去方法 | CS単独提示 | 行動後に強化なし | | 両方に共通 | 消去・弁別・般化 | | 消去が「両方に関連する」理由: - 古典的条件づけ → 条件刺激(ベル)+ 無条件刺激(食べ物)を繰り返した後、「ベルのみ」では反応が消える - オペラント条件づけ → 行動(ボタン押し)+ 報酬を繰り返した後、「報酬がない」と行動頻度が減る - 共通原理:学習維持の支えが消えると反応が減弱 頻出紛らわしい対比: - 「無条件刺激」は古典的条件づけのみ - 「罰」はオペラント条件づけのみ - 「消去」「弁別」「般化」は両方に共通して成立する3つのプロセス
関連

▶ 第25回 全問一覧

▶ 学習心理学 の過去問一覧