第25回 言語聴覚士国家試験 第28問
心理測定法第25回
測定値の尺度水準と集計や分析の方法との組み合わせで誤っているのはどれか。
- 1.名義尺度 ― 度数分布表
- 2.名義尺度 ― X2検定
- 3.順序尺度 ― ピアソンの積率相関係数 ✓
- 4.間隔尺度 ― 中央値
- 5.比率尺度 ― t検定
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 順序尺度 ― ピアソンの積率相関係数
ピアソンの積率相関係数は間隔尺度以上のデータに対して使用する統計量です。順序尺度のデータには、スピアマンの順位相関係数やケンドールの順位相関係数などの順位相関を用いるべきです。尺度水準と統計手法のマッチングが誤っているため、この組み合わせが正答です。
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【各選択肢の解説】
1. 名義尺度 ― 度数分布表
✅ 正しい。名義尺度(カテゴリー分類)のデータは度数分布表で集計するのが適切です。例えば「男性・女性の人数」「診断名の分布」など、カテゴリーごとの出現頻度を表示します。
2. 名義尺度 ― X²検定
✅ 正しい。カイ二乗検定(X²検定)は名義尺度データの独立性や適合度を検定するための標準的な手法です。複数のカテゴリー間の関連を分析するのに用いられます。
3. 順序尺度 ― ピアソンの積率相関係数
❌ 誤り。ピアソンの積率相関係数は間隔尺度以上のデータを前提とします。順序尺度には、データ間の順序関係のみを利用するスピアマンの順位相関係数(ρ)またはケンドールの順位相関係数(τ)を用いるべきです。
4. 間隔尺度 ― 中央値
✅ 正しい。中央値は順序尺度以上のすべての尺度水準で使用でき、間隔尺度でも当然使用可能です。むしろ間隔尺度では平均値とともに中央値も報告することが多いです。
5. 比率尺度 ― t検定
✅ 正しい。t検定は間隔尺度以上のパラメトリック検定であり、比率尺度(最も高い水準)では適切に適用できます。比率尺度データは最も多くの統計手法が適用可能です。
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【試験対策ポイント】
尺度水準と使用可能な統計手法の対応表
| 尺度水準 | 特性 | 適用可能な統計量 | 使用不可の統計量 |
|---|---|---|---|
| 名義尺度 | カテゴリー分類のみ | 度数、最頻値、X²検定、φ係数 | 平均値、相関係数 |
| 順序尺度 | 大小関係あり | 度数、最頻値、中央値、順位相関(ρ・τ)、U検定 | 平均値、ピアソン相関、t検定 |
| 間隔尺度 | 大小関係+間隔等間 | 平均値、標準偏差、ピアソン相関、t検定、ANOVA | 比率解釈(5℃は2.5℃の2倍ではない) |
| 比率尺度 | 絶対零点あり | すべての統計手法が適用可能 | なし |
重要な誤答パターン
- 「順序尺度+ピアソン相関」:紛らわしい組み合わせ。スピアマンの順位相関を使う
- 「間隔尺度+中央値」:使用可能。むしろ歪んだ分布では中央値が有用
- 「比率尺度+中央値」:可能だが、比率尺度では平均値を優先するのが通常
頻出の引っ掛け
言語聴覚士国試では「順序尺度で相関係数を求めよ」という出題パターンが多く、「ピアソン」を選ばせるワナが仕込まれることが多いです。「順序 →