STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第25回 言語聴覚士国家試験 第68問

言語発達障害学第25回
正しい組み合わせはどれか a.LCスケール ― 言葉芽生え期 b.田中ビネー知能検査V ― 知覚推理 c.DN-CAS ― 感覚運動能力 d.〈S-S法〉言語発達知能検査 ― 認知・適応領域 e.KABC-II ― 習得尺度 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — a,e 発達検査と発達段階、またはその構成要素の名称の組み合わせを正確に理解する問題です。正答はa(LCスケール―言葉芽生え期)とe(KABC-II―習得尺度)の組み合わせです。LCスケールは初語前の前言語段階から言語発達初期を測定するもので、言葉芽生え期の評価に適切です。KABC-IIは習得尺度を含む構成となっており、標準化理論に基づいた検査です。 --- 【各選択肢の解説】 a. LCスケール―言葉芽生え期 ✅ 正しい。LCスケール(Language, Cognition Scale)は初語獲得前の前言語段階(初語前0~12ヶ月)から言語発達初期を評価するもので、まさに「言葉芽生え期」の発達水準を測定する検査です。 b. 田中ビネー知能検査V―知覚推理 ❌ 誤り。田中ビネー知能検査Vでは、言語領域(語彙・推論等)と推理領域(図形・物語など)の2領域構成になっており、「知覚推理」という名称の下位尺度は存在しません。知覚推理はWAISやWISCなどの検査で用いられる概念です。 c. DN-CAS―感覚運動能力 ❌ 誤り。DN-CAS(認知評価システム)はLuria理論に基づく検査で、計画尺度・注意尺度・同時処理尺度・継時処理尺度の4つの認知過程を測定します。「感覚運動能力」は検査の構成要素ではありません。 d. 〈S-S法〉言語発達知能検査―認知・適応領域 ❌ 誤り。〈S-S法〉言語発達知能検査は「音韻領域」「語彙領域」「文法領域」「文の理解領域」など、言語発達に特化した領域構成になっており、「認知・適応領域」という下位尺度は存在しません。 e. KABC-II―習得尺度 ✅ 正しい。KABC-II(日本版バイカルテスト)は、認知処理能力を測定する下位検査と、学習成果を測定する習得尺度(Lスケール)で構成されています。習得尺度は学業成績などの生活場面での実績を評価するもので、KABC-IIの重要な構成要素です。 --- 【試験対策ポイント】 【重要な発達検査の領域・構成要素】 | 検査名 | 主要な領域・尺度 | |---|---| | LCスケール | 前言語期~初語前期(言葉芽生え期)を評価 | | 田中ビネー知能検査V | 言語領域+推理領域(「知覚推理」ではない) | | WISC-IV/WAIS-III | 言語理解、知覚推理、ワーキングメモリ、処理速度 | | DN-CAS | 計画尺度、注意尺度、同時処理、継時処理(Luria理論) | | KABC-II | 認知処理+習得尺度(Lスケール)で学習成果を評価 | | S-S法言語発達知能検査 | 音韻、語彙、文法、文の理解など言語領域特化 | 【頻出混同ポイント】 - 「知覚推理」→田中ビネー検査には該当なし。WISC系で使用 - 「感覚運動能力」→DN-CASではなくPiagetらの初期理論で言及 - 「認知・適応領域」→S-S法ではなくVineland適応行動検査など
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