第26回 言語聴覚士国家試験 第110問
リハ医学第26回
運動療法を実施する場合、疾患とリスク管理の指標との組合わせで誤っているのはどれか。
- 1.脳梗塞 ———————— 血圧
- 2.糖尿病 ———————— 血糖値
- 3.多発筋炎 ——————— 血清コリンエステラーゼ値 ✓
- 4.急性心筋梗塞 ————— 心電図波形
- 5.慢性閉塞性肺疾患 ——— 経皮的酸素飽和度
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 多発筋炎 ———————— 血清コリンエステラーゼ値
多発筋炎の運動療法のリスク管理指標は「血清CK値(クレアチンキナーゼ)」です。血清コリンエステラーゼ値は神経筋接合部疾患(重症筋無力症など)の指標であり、多発筋炎の筋障害の程度を反映しません。
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【各選択肢の解説】
1. 脳梗塞 ———————— 血圧
✅ 正しい。脳梗塞患者の運動療法では、血圧上昇による再発のリスクを管理することが重要です。特に急性期から亜急性期における血圧監視は必須です。
2. 糖尿病 ———————— 血糖値
✅ 正しい。糖尿病患者に運動療法を行う際、低血糖や高血糖のリスク、HbA1c値などの血糖コントロール状態を把握・管理することが必須です。
3. 多発筋炎 ——————— 血清コリンエステラーゼ値
❌ 誤り。多発筋炎のリスク管理指標は血清CK値です。コリンエステラーゼ値は有機リン中毒や重症筋無力症の指標であり、多発筋炎の筋壊死程度を反映しません。
4. 急性心筋梗塞 ————— 心電図波形
✅ 正しい。急性心筋梗塞患者の運動療法では、虚血の進行や再発を検知するため、ST変化などの心電図波形の変化を継続的に監視することが必須です。
5. 慢性閉塞性肺疾患 ——— 経皮的酸素飽和度
✅ 正しい。COPD患者の運動療法では、低酸素血症(SpO2低下)を防ぎながら実施する必要があり、経皮的酸素飽和度(SpO2)は重要なリスク管理指標です。
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【試験対策ポイント】
各疾患と筋障害マーカーの対応表:
| 疾患 | リスク管理指標 | 理由 |
|---|---|---|
| 脳梗塞 | 血圧 | 再発防止(血圧上昇のリスク) |
| 糖尿病 | 血糖値・HbA1c | 低血糖・高血糖のリスク |
| **多発筋炎** | **血清CK値** | **筋障害・筋壊死の程度** |
| 急性心筋梗塞 | 心電図波形 | 虚血の進行・再発検知 |
| COPD | SpO2(経皮的酸素飽和度) | 低酸素血症のリスク |
重要な区別:
- コリンエステラーゼ値 :神経筋接合部疾患(重症筋無力症など)
- CK値 :筋疾患(多発筋炎・筋ジストロフィーなど)
多発筋炎は自己免疫性筋炎で、筋線維の障害・壊死により血清CK値が著しく上昇します。運動療法時に過剰な負荷を与えると筋損傷が増悪するため、CK値を監視しながら段階的に実施することが重要です。