第26回 言語聴覚士国家試験 第112問
耳鼻咽喉科学第26回
シェーグレン症候群でみられないのはどれか。
- 1.関節炎
- 2.唾液腺炎
- 3.口腔乾燥症
- 4.乾燥性角結膜炎
- 5.アナフィラキシー ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — アナフィラキシー
シェーグレン症候群は自己免疫疾患であり、主に外分泌腺(唾液腺・涙腺)を標的にした慢性炎症性疾患です。アナフィラキシーは即時型過敏反応(IgE介在)であり、シェーグレン症候群の病態機序とは無関係なため、本疾患の症状としてみられることはありません。
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【各選択肢の解説】
1. 関節炎
✅ 正しい。シェーグレン症候群患者の約50~60%が関節炎を合併します。特に手指の小関節に多く、非破壊性の滑膜炎として現れます。
2. 唾液腺炎
✅ 正しい。本症候群の最重要症状の一つです。唾液腺を標的とした自己免疫反応により、導管内の閉塞や線維化が生じて唾液分泌が低下し、反復性の唾液腺炎をきたします。
3. 口腔乾燥症(ドライマウス)
✅ 正しい。シェーグレン症候群の中核症状です。唾液腺の機能低下により唾液分泌が著しく減少し、口腔内の乾燥感、義歯装着困難、う蝕増加などを招きます。
4. 乾燥性角結膜炎(ドライアイ)
✅ 正しい。涙腺を標的とした自己免疫反応により、涙液分泌が低下して角結膜上皮障害をきたします。シェーグレン症候群では口腔乾燥症と乾燥性角結膜炎の両者を認めることが診断基準になっています。
5. アナフィラキシー
❌ 誤り。アナフィラキシーはIgE介在の即時型過敏反応であり、シェーグレン症候群の病態機序(CD4+T細胞による自己免疫反応)と全く異なります。シェーグレン症候群の自然経過においてアナフィラキシーが特徴的症状として現れることはありません。
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【試験対策ポイント】
シェーグレン症候群の臨床的特徴
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 病態 | CD4+T細胞による自己免疫疾患。外分泌腺を標的 |
| 唾液腺症状 | ドライマウス、反復性唾液腺炎、唾液分泌低下 |
| 眼症状 | ドライアイ(乾燥性角結膜炎) |
| 全身症状 | 関節炎(50~60%)、疲労感、微熱 |
| 自己抗体 | 抗SS-A/Ro、抗SS-B/La(高特異性) |
シェーグレン症候群の診断基準に含まれない症状
- アナフィラキシー(即時型過敏反応は別機序)
- 蕁麻疹(直接関連なし)
- 喘息発作(合併することは稀)
頻出:「シェーグレン症候群で最もみられない症状」として、アナフィラキシーのような即時型過敏反応症状が選択肢に混在することが多い。病態(自己免疫性炎症 vs. IgE介在反応)の違いをおさえることが重要。