第26回 言語聴覚士国家試験 第143問
言語学第26回
連語(コロケーション)的な意味を用いているのはどれか。
a.社長は鈴木に目をかけている。
b.油を 3 割引きで売っている。
c.真っ赤な車が走り抜けた。
d.山田は休憩室で油を売っている。
e.あれは真っ赤な嘘だった。
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — a,d,e
連語(コロケーション)的意味とは、複数の単語が慣習的に結びつく中で、個々の単語の字義的意味とは異なる意味を持つようになることです。問題の5文から、文字通りではなく慣用的な意味を持つ表現を選ぶ必要があります。
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【各選択肢の解説】
a. 社長は鈴木に目をかけている。
✅ 正しい(連語的意味)。「目をかける」は字義的には「視線を向ける」という意味ですが、実際には「目配せする」ではなく「かわいがる・援助する」という慣用的意味として機能しています。「目」と「かける」が固定的に結びついた連語表現です。
b. 油を3割引きで売っている。
❌ 誤り(字義的意味)。ここでの「油」は実際の石油製品などを意味しており、「売っている」も字義通りの商取引を指しています。連語的な転義ではなく、文字通りの意味です。
c. 真っ赤な車が走り抜けた。
❌ 誤り(字義的意味)。「真っ赤」は修飾語として車の色を字義通りに描写しています。「赤」は実際の色彩を表し、転義ではありません。
d. 山田は休憩室で油を売っている。
✅ 正しい(連語的意味)。「油を売る」は「サボタージュする・怠ける」という慣用句です。実際に油の取引をしているのではなく、働かずに時間を浪費する様子を表す連語的表現です。
e. あれは真っ赤な嘘だった。
✅ 正しい(連語的意味)。「真っ赤な嘘」は「明白で悪質な嘘」を意味する慣用表現で、嘘が「赤い」わけではありません。「真っ赤な」と「嘘」が固定的に結びついた連語的用法です。
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【試験対策ポイント】
連語(コロケーション)と字義的意味の区別
| 分類 | 定義 | 例 |
|---|---|---|
| 連語的意味 | 複数単語の慣習的結合で生じた転義 | 目をかける(援助)/油を売る(怠ける)/真っ赤な嘘(悪質な嘘) |
| 字義的意味 | 単語本来の意味で使用 | 油を売っている(実際の販売)/赤い車(色彩)|
キーポイント:
- 連語表現は「慣用句に近い」が「意味がずれている」ことが判別基準
- 「修飾関係がある表現」=字義的意味とは限らない(c:修飾でも字義的)
- 「実行動を指す」=字義的意味(b:実際の販売行為)