STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第26回 言語聴覚士国家試験 第164問

言語発達学第26回
幼児前期の発達段階で適切でないのはどれか。
  1. 1.ふり遊び
  2. 2.格助詞の出現
  3. 3.簡単な質問への言語的応答
  4. 4.音韻抽出の発達 ✓
  5. 5.平行遊び

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — 音韻抽出の発達 幼児前期(1歳6ヶ月~3歳)は、語彙拡大と初歩的な文法獲得の時期ですが、**音韻体系の分化や抽出といった音韻意識的な発達は、就学前~学童期以降**に段階的に始まります。音韻抽出は1音1音を意識的に取り出す能力で、この段階の幼児にはまだ発達段階にありません。 --- 【各選択肢の解説】 1. ふり遊び ✅ 正しい。幼児前期(特に2歳以降)は「ままごと」など想像に基づいた象徴的遊びが発達し、認知・言語発達と密接に関連します。 2. 格助詞の出現 ✅ 正しい。1歳6ヶ月~2歳6ヶ月に助詞の習得が開始され、「を」「に」などが2語文以降に現れます。 3. 簡単な質問への言語的応答 ✅ 正しい。「どこ?」「だれ?」などの簡単な疑問詞での質問に、2歳以降は語句で応答できるようになります。 4. 音韻抽出の発達 ❌ 誤り。音韻抽出(語から1音を取り出す能力)は、幼児前期には発達していません。この能力は就学前~学童期に、言語遊びや文字学習を通じて段階的に進みます。 5. 平行遊び ✅ 正しい。幼児前期後期から観察される「他児と同じ側にいるが相互作用のない遊び」で、社会性発達の初期段階です。 --- 【試験対策ポイント】 | 時期 | 言語発達の特徴 | |---|---| | 1歳6ヶ月 | 語彙50語・初語から6ヶ月/初語100語 | | 2歳 | 2語文出現・助詞「を」「に」開始・語彙爆発 | | 2歳6ヶ月 | 簡単な質問への応答・3語文開始 | | 3歳以降 | 複雑な文法・代名詞習得開始 | 「音韻意識」発達段階のポイント: - 幼児前期:なし(言語を「音」として分析しない) - 幼児後期~就学前:韻を踏む遊び・音数え開始 - 学童期:音韻抽出・置換が可能に 「なぜ4番が誤りか」をおさえるキー: 音韻抽出は「音を『分析対象』として取り出す高度な言語メタ認知能力」で、幼児前期にはまだ発達していない
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