第26回 言語聴覚士国家試験 第22問
聴覚系第26回
伝音難聴をきたすのはどれか。
- 1.薬剤性難聴
- 2.機能性難聴
- 3.加齢性難聴
- 4.滲出性中耳炎 ✓
- 5.メニエール病
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 滲出性中耳炎
滲出性中耳炎は中耳腔に液体が貯留し、耳小骨の振動が阻害されるため、音の伝導が障害される典型的な伝音難聴です。気導閾値が上昇する一方、骨導閾値は正常に保たれるため、骨導気導差が認められます。
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【各選択肢の解説】
1. 薬剤性難聴
❌ 誤り。アミノグリコシド系抗生物質などの薬剤は内耳(蝸牛有毛細胞)を直接障害するため、感音難聴をきたします。伝音難聴ではありません。
2. 機能性難聴
❌ 誤り。心理的要因による難聴で、内耳や中耳の器質的障害がありません。聴覚系統に異常がなく、伝音難聴にも感音難聴にも分類されません。
3. 加齢性難聴
❌ 誤り。加齢に伴う内耳(特に蝸牛の有毛細胞)の変性によってきたる感音難聴です。高音域から始まるのが特徴で、伝音難聴ではありません。
4. 滲出性中耳炎
✅ 正しい。中耳腔に滲出液が貯留し、耳小骨の振動が阻害されることで伝音難聴をきたします。小児に多く、ティンパノメトリーではB型またはC型を示します。
5. メニエール病
❌ 誤り。内耳(特に内リンパ水腫)の障害によってきたる感音難聴です。難聴に加えて、めまい、耳鳴り、耳閉感を三大症状とします。
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【試験対策ポイント】
難聴の分類と各疾患の整理
| 区分 | 難聴のタイプ | 主な原因疾患 |
|---|---|---|
| 伝音難聴 | 音の伝導障害 | 滲出性中耳炎、急性中耳炎、慢性中耳炎、耳硬化症、耳小骨奇形 |
| 感音難聴 | 内耳・神経障害 | 加齢性難聴、音響外傷、薬剤性難聴、メニエール病、突発性難聴 |
| 混合難聴 | 伝音+感音 | 慢性中耳炎+感音難聴、耳硬化症進行時 |
気導と骨導の関係(重要!)
| 難聴タイプ | 気導閾値 | 骨導閾値 | 骨導気導差 |
|---|---|---|---|
| 正常 | 0dB HL | 0dB HL | なし |
| 伝音難聴 | 上昇 | 正常 | あり(10dB以上) |
| 感音難聴 | 上昇 | 上昇 | なし(同程度) |
ST国試頻出ポイント
- 伝音難聴は「中耳までの障害」→耳小骨の問題を疑う
- メニエール病は必ず「感音難聴」(内リンパ水腫のため)
- ティンパノメトリーB型=滲出液貯留の典型的パターン
- 薬剤性難聴は「 aminoglycosideと蝸牛毒性」をセットで覚える