STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第26回 言語聴覚士国家試験 第29問

心理測定法第26回
実験データの分散分析を行うとき、実験における独立変数を何と呼ぶか。
  1. 1.要因 ✓
  2. 2.水準
  3. 3.平方和
  4. 4.平均平方
  5. 5.F値

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 要因 実験における独立変数(実験者が意図的に操作・設定する変数)は「要因」と呼びます。分散分析(ANOVA)では複数の要因の効果を検定するため、要因の数や水準数に応じた分析手法が選択されます。 --- 【各選択肢の解説】 1. 要因 ✅ 正しい。独立変数そのものを「要因」と呼びます。例えば「性別」「年齢グループ」「治療方法」などが要因となり、分散分析ではこれらが従属変数(測定値)に及ぼす影響を検定します。 2. 水準 ❌ 誤り。「水準」は要因の下位カテゴリーです。例えば「性別」という要因は「男性・女性」という2つの水準を持ちます。要因と水準は異なる概念で、水準は要因に従属します。 3. 平方和 ❌ 誤り。分散分析の計算過程で用いられる値で、偏差の2乗の合計を意味します。独立変数の名称ではなく、分散を分解するための統計量です。全体平方和(SST)は要因の平方和(SSA)と誤差の平方和(SSE)に分解されます。 4. 平均平方 ❌ 誤り。平方和を自由度で割った値で、分散の推定値となります。分散分析ではF値を算出するための中間計算値であり、独立変数そのものではありません。MS(平均平方)= SS(平方和)÷ df(自由度)。 5. F値 ❌ 誤り。F値は分散分析の検定統計量で、要因による分散と誤差分散の比です。F = MS要因 ÷ MS誤差 で計算され、この値から帰無仮説の採択・棄却を判定します。独立変数ではなく、検定結果を示す値です。 --- 【試験対策ポイント】 分散分析(ANOVA)の基本用語整理 | 用語 | 定義 | 役割 | |---|---|---| | 要因 | 独立変数そのもの | 実験者が操作する変数 | | 水準 | 要因のカテゴリー | 性別なら「男・女」など | | 平方和(SS) | 偏差の2乗の合計 | 変動を定量化 | | 平均平方(MS) | 平方和÷自由度 | 分散の推定値 | | F値 | MS要因÷MS誤差 | 帰無仮説検定の統計量 | 頻出の紛らわしい対比 • 「要因」=何を調べるか(独立変数) • 「水準」=要因の中身(カテゴリー数) • 例:「聴覚処理能力を改善するプログラムの有効性を調べる実験」では、要因は「プログラム実施の有無」で、水準は「実施群・非実施群」の2つ 多要因実験の呼称 • 1要因2水準:一元配置分散分析 • 2要因(各2水準):二元配置分散分析 • 繰り返し測定あり:反復測定分散分析
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