第28回 言語聴覚士国家試験 第128問
心理測定法第28回
母集団の全対象に番号を割り当て、必要な標本サイズと同じだけ乱数を発生させ、その乱数値と同じ番号の対象からデータを収集する。この標本抽出法はどれか。
- 1.層別抽出法
- 2.多段抽出法
- 3.系統抽出法
- 4.無作為抽出法 ✓
- 5.二相抽出法
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 無作為抽出法
この問題は標本抽出法の定義を問う頻出問題です。母集団のすべての対象に番号を割り当てて乱数を用いるという方法は、**無作為抽出法(ランダムサンプリング)の基本形**です。乱数を使うことで、すべての対象が等しい確率で選ばれるという無作為抽出法の本質を実現しています。
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【各選択肢の解説】
1. 層別抽出法
❌ 誤り。母集団を性別・年齢・学歴など特定の特性で複数の「層」に分割してから、各層内で無作為抽出する方法です。この問題には「層分け」という段階がありません。
2. 多段抽出法
❌ 誤り。母集団を都道府県→市区町村→地区→世帯など複数の段階(ステージ)で徐々に絞り込んでいく抽出法です。この問題には多段階の過程がありません。
3. 系統抽出法
❌ 誤り。母集団全体をN、必要標本サイズをnとするとき、抽出間隔k=N/nを決めて、最初の対象は0~k番目からランダムに選び、その後k間隔で対象を選ぶ方法です。この問題は「乱数そのものを使う」ため系統抽出法ではありません。
4. 無作為抽出法
✅ **正しい。** 母集団のすべての対象に等しく選ばれる確率を与え、乱数を用いてランダムに対象を選ぶ方法です。「対象に番号を割り当て→乱数を発生させ→その乱数値と同じ番号の対象を選ぶ」という手順は、無作為抽出法の代表的な実施方法です。
5. 二相抽出法
❌ 誤り。第1段階である全母集団から標本を抽出し、その標本内からさらに第2段階で追加標本を抽出する方法です。この問題は単一段階の抽出に過ぎません。
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【試験対策ポイント】
**標本抽出法の5つの分類と使い分け**:
| 抽出法 | 特徴 | 適用場面 |
|---|---|---|
| 無作為抽出 | 乱数表やコンピュータで完全ランダム選択。統計推定の基礎 | 母集団の構成がほぼ均質な場合 |
| 層別抽出 | 事前に層分け→各層内で無作為抽出。標本精度向上 | 性別・年齢など特性で母集団が異質な場合 |
| 系統抽出 | 抽出間隔を固定して機械的に選択。実務的・簡便 | 対象リストが利用可能で均一な場合 |
| 多段抽出 | 複数段階で段階的に絞り込み。大規模調査に現実的 | 広大地域や複雑な組織構造の調査 |
| 二相抽出 | 第1段階で粗い情報収集→第2段階で精査。効率重視 | 初期段階と詳細調査を分ける必要がある場合 |
**問題文の読み取り「乱数」というキーワード**:
- 乱数が明記されている → **無作為抽出法**
- 「~番目ごとに選ぶ」 → 系統抽出法
- 「性別や年代でグループ分け」 → 層別抽出法
- 「複数のステップで段階的」 → 多段抽出法
- 「2回抽出・粗い情報と詳細情報」 → 二相抽出法
**無作為抽出法が統計学の基本である理由**:
母集団パラメータの不偏推定量を得