第27回 言語聴覚士国家試験 第109問
精神医学第27回
統合失調症の症状評価に最も適しているのはどれか。
- 1.文章完成法テスト
- 2.ミネソタ多面人格目録検査
- 3.陽性・陰性症状評価尺度 ✓
- 4.ロールシャッハ。テスト
- 5.改訂長谷川式簡易知能評価スケール
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 陽性・陰性症状評価尺度
統合失調症の症状評価は、その特異的な症状である「陽性症状(妄想・幻覚など)」と「陰性症状(感情鈍麻・意欲低下など)」を定量的に測定する必要があります。陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)はこれらを体系的に評価する標準的な尺度です。
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【各選択肢の解説】
1. 文章完成法テスト
❌ 誤り。文章完成法は投影法の一種で、被検者の態度・価値観・対人関係の認識などを評価するものです。統合失調症の中核症状(陽性・陰性症状)を直接測定するには不適切です。
2. ミネソタ多面人格目録検査(MMPI)
❌ 誤り。MMPIは人格特性や精神症状の広範な領域を幅広く測定する性格検査であり、統合失調症に特異的な症状評価ツールではありません。複数の診断に対応した汎用検査です。
3. 陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)
✅ 正しい。PANSSは統合失調症の症状を「陽性症状」「陰性症状」「一般精神病理」の3領域、計30項目で評価する標準的な尺度です。統合失調症の症状評価に最も特異的で、臨床実践・研究双方で広く用いられています。
4. ロールシャッハテスト
❌ 誤り。ロールシャッハテストは投影法で、思考の歪みや知覚スタイルの評価には有用ですが、統合失調症の陽性・陰性症状を体系的・定量的に測定する尺度ではありません。
5. 改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
❌ 誤り。HDS-Rは認知機能・認知症のスクリーニングを目的とした尺度です。統合失調症の症状評価には不適切であり、対象疾患が異なります。
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【試験対策ポイント】
各評価尺度と適応疾患・目的の対応表:
| 尺度名 | 評価対象 | 主な用途 |
|---|---|---|
| PANSS | 統合失調症の陽性・陰性・一般症状 | 統合失調症の症状評価(標準) |
| MMPI | 人格特性・広範な精神症状 | 汎用性格検査 |
| HDS-R | 認知機能(見当識・記銘力・計算) | 認知症スクリーニング |
| ロールシャッハ | 思考の歪み・知覚スタイル | 人格評価・投影法 |
| 文章完成法 | 態度・対人関係認識 | 投影法による性格評価 |
キーポイント:
- PANSS = 統合失調症に特化した評価尺度
- 陽性症状:幻覚・妄想・思考の混乱など「足し算的」症状
- 陰性症状:感情鈍麻・意欲低下・言語貧困など「引き算的」症状
- 投影法(ロールシャッハ、文章完成法)は統合失調症の中核症状測定には不適切