第27回 言語聴覚士国家試験 第19問
呼吸系第27回
無喉頭音声の中で食道発声の特徴はどれか。
- 1.雑音が大きい ✓
- 2.発声持続が長い
- 3.習得は容易である
- 4.手で押さえる必要がある
- 5.胃内に摂取した空気を用いる
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 雑音が大きい
食道発声は食道に送り込んだ空気を食道咽頭接合部で放出させる方法ですが、この部位が音源となるため、どうしても雑音(気流ノイズ)が大きくなります。これは咽頭食道発声の本質的な特徴です。
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【各選択肢の解説】
1. 雑音が大きい
✅ 正しい。食道咽頭接合部は構音の副音源ではなく唯一の音源であり、声帯のような振動構造に劣るため、必ず雑音を伴います。これが食道発声の最大の課題となり、構音で補いながら明瞭性を確保します。
2. 発声持続が長い
❌ 誤り。むしろ反対で、食道発声は一回の空気注入で得られる発声持続時間が短く(数秒程度)、正常音声の3~5秒を著しく下回ります。複数回の空気注入が必要になるため実用性に欠けます。
3. 習得は容易である
❌ 誤り。食道発声は習得難度が高く、平均6~12ヶ月の訓練期間を要します。年齢が高いほど習得困難になり、認知機能低下例では習得不可の場合も多いです。
4. 手で押さえる必要がある
❌ 誤り。これは外喉頭発声(ハイフォ:人工喉頭)の特徴です。手で喉に押し当てる必要があります。食道発声は手使用不要で、両手が自由になる利点があります。
5. 胃内に摂取した空気を用いる
❌ 誤り。食道発声は食道に空気を注入して使用するもので、胃内の空気は直接的には利用しません。空気は吸気弁法(吸引)や注入法(圧迫)で食道に導入されます。
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【試験対策ポイント】
無喉頭音声3種類の比較
| 特徴 | 食道発声 | 外喉頭発声 | 咽頭食道発声 |
|---|---|---|---|
| 音源 | 食道咽頭接合部 | 振動板 | 咽頭咽頭接合部 |
| 雑音 | 大きい | 小さい | 中程度 |
| 習得難度 | 高い | 低い | 中程度 |
| 手使用 | 不要 | 必須 | 不要 |
| 発声持続 | 3秒程度 | 制限無し | 3~5秒 |
| 実用性 | 低い | 高い | 中程度 |
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