第27回 言語聴覚士国家試験 第46問
言語学第27回
複数の漢字が合わさって初めて読み方が決まる場合がある。ここの漢字とかなとが対応しているのはどれか
- 1.二十歳 ― はたち
- 2.梅雨 ― つゆ
- 3.一日 ― ついたち
- 4.紫陽花 ― あじさい
- 5.三十日 ― みそか ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 三十日―みそか
「複数の漢字が合わさって初めて読み方が決まる」とは、個々の漢字の音訓から予測できない読み方(熟字訓)を指します。「三十日」は「三」「十」「日」の個別の読み方では「みそか」と読めず、全体として初めて「みそか」という読み方が決定される典型的な熟字訓です。
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【各選択肢の解説】
1. 二十歳―はたち
❌ 誤り。「二十歳」は「二十」+「歳」で構成されており、「二十(にじゅう)」の音訓から「はたち」と読む点は説明可能です。熟字訓というより、慣用音に近い読み方です。
2. 梅雨―つゆ
❌ 誤り。「梅雨」は当て字(表意文字ではなく、音の合致度で当てられた文字)です。「梅」「雨」の個別の読み方からは「つゆ」と読むことはできませんが、熟字訓の典型とは言いにくく、むしろ純粋な当て字の例です。
3. 一日―ついたち
❌ 誤り。「一日」は「ついたち」と読みますが、この場合の「日」は「ひ」の古形「ひ」に関連する読み方で、「一」と「日」の組み合わせから「ついたち」という読みが導き出される点で、完全な熟字訓ではなく、古い日本語の音韻体系に基づいた読み方です。
4. 紫陽花―あじさい
❌ 誤り。「紫陽花」は「あじさい」という植物の名前に後付けされた当て字です。個々の漢字「紫」「陽」「花」の音訓から「あじさい」という読みは予測不可能ですが、これは熟字訓というより典型的な当て字の例です。
5. 三十日―みそか
✅ 正しい。「三」「十」「日」それぞれの音訓(さん・じゅう・にち等)からは「みそか」という読み方は全く予測できません。複数の漢字が合わさることで初めて「みそか」という読みが決定される熟字訓の代表例です。
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【試験対策ポイント】
熟字訓(じゅくじくん):複数の漢字が組み合わさることで、個別の音訓では予測不可能な読み方となる現象
| 例 | 特徴 |
|---|---|
| 三十日(みそか) | 「み」「そ」「か」は個別音訓に見当たらない |
| 一昨日(おととい) | 「一」「昨」「日」からは導出不可能 |
| 四十雀(しじゅうから) | 「四十」+「雀」で鳥の名前 |
| 明後日(あさって) | 古い日本語の時間表現 |
当て字との違い:熟字訓は漢字の訓読みとしての規則に基づくが、当て字(梅雨・紫陽花など)は音韻の合致や意味的連想で字を当てたもの。
出題の見分け方:「複数の漢字が合わさって初めて読み方が決まる」というキーワードに注目。個別の漢字からの推論が完全に不可能な例を選ぶ。